
Google Chromeの最新安定版(バージョン147)で、知らないうちに約4GBのAIモデル「weights.bin」が端末へ自動ダウンロードされている、という指摘が話題になっています。
実はこのファイルはChromeのオンデバイスAI機能「Gemini Nano」を動かすためのモデルで、WindowsとmacOSの両方で確認されている模様。
不正なファイルではありませんが、ユーザーの同意なしに巨大なファイルがダウンロードされ、削除しても再び勝手に復活するという点が問題視されています。
どこに保存され、なぜ気づかないのか
weights.binファイルは Chromeプロファイル内のOptGuideOnDeviceModelというディレクトリに保存されます。名前からは Gemini Nanoとの関連が分かりにくく、一般ユーザーが気づきにくい構造になっています
プライバシー研究者Alexander Hanff氏によると、Chromeがこのディレクトリを作成してモデルをダウンロードするまでにわずか14分しかかからず、その間ユーザーに一切通知が表示されなかったとのことです。
実際に手元の環境でも存在が確認できました。
ls -lh ~/Library/Application\ Support/Google/Chrome/OptGuideOnDeviceModel/2025.8.8.1141/weights.bin
容量は約4.0GBで、SSD容量が少ないデバイスにとっては結構痛いサイズです。

「ダークパターン」と指摘される理由
Hanff氏は、この挙動が複数の「ダークパターン」に該当すると指摘しています。たとえば次のような点です。
- オプトインではなく、ユーザーが気づかない「デフォルト有効」
- 削除よりインストールのほうが圧倒的に簡単
- 名前が曖昧で正体が分かりにくい
- 削除しても自動的に再インストールされる
- 安定版チャンネルで静かに展開されている
これらは、ユーザーの選択権や透明性を損なう設計として批判されています。また、この挙動がEUのePrivacy DirectiveやGDPRの透明性要件に抵触する可能性があると指摘しています。
回避策:完全に止めるには設定変更が必要
ファイルを削除するだけでは再ダウンロードされてしまうため、この挙動を止めるためにはChromeの設定変更が必要です。
一番簡単な方法は「設定 > システム > オンデバイスAI」をオフにする方法です。

または、chrome://flagsで「Enables optimization guide on device」をDisabledにする必要する方法も有効です。

まとめ
ChromeのオンデバイスAI機能は便利さを提供する一方で、ユーザーの同意や透明性が欠ける形で展開されると、大きな反発を招きます。
特にAI モデルはサイズが大きく、プライバシーや法的問題も絡むため、今後ブラウザやOSがどのようにユーザー同意を扱うかは重要な論点になりそうです。
[via Neowin]
