スティーブ・ジョブズ氏、人気のMacアプリ開発者の命を救っていた

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Mac用の定番録音アプリ「Audio Hijack」が、スティーブ・ジョブズ氏によって助けられていたことが18年経過後の今になって判明したとのことです。(Rogue Amoeba公式ブログAppleInsider)

Rogue Amoebaの創業者であるポール・カファシス氏は、「もし、私たちが全く関与していない、ふとした会話がなければ、私たちの会社にとって全く違う結果になっていたかもしれない」と知り、「むしろ恐ろしい」とブログで説明しています。

2005年にポッドキャスターのアダム・カリー氏と、Appleのスティーブ・ジョブズ氏、エディ・キュー氏との間で以下のような会話が交わされています。

And in that very meeting, Steve asked: “How do you do your recording?”. We didn’t really have any tools to record, there was not much going on at the time. But the Mac had an application called Audio Hijack Pro, and it was great because we could create audio chains with compressors, and replicate a bit of studio work.

そして、まさにその会議の中で、スティーブは尋ねた: 「レコーディングはどのように行っているのですか?当時はレコーディングのためのツールはあまりなかったんです。でも、MacにはAudio Hijack Proというアプリケーションがあり、コンプレッサーでオーディオチェーンを作り、スタジオでの作業を少し再現することができたので、とてもよかったです。

Eddie Cue said: “The RIAA wants us to disable Audio Hijack Pro, because with it you could record any sound off of your Mac, any song, anything”. Steve then turned to me and said: “Do you need this to create these podcasts?”. I said: “Currently, yes!”. So Steve Jobs told them to get lost, and I thought: “Hey man, thanks, Steve’s on my side. That’s cool.”.

Eddie Cue氏はこう語る:「RIAAは、Audio Hijack Proを無効にするよう求めています。なぜなら、これを使えば、Macからどんな音でも、どんな曲でも、何でも録音できてしまうからです」。そして、スティーブは私に向かってこう言いました: 「このポッドキャストを作るのに、これが必要なんですか?私はこう言いました: 「今のところ、そうです!」と答えました。そこでスティーブ・ジョブズは、「失せろ」と言ったのですが、私はこう思いました: 「スティーブは僕の味方なんだ。かっこいいな」と思いました。

ジョブズ氏はポッドキャストのレコーディングはどうやって行っているのかと質問し、カリー氏が「Audio Hijack Proを使っている」と回答。エディ・キュー氏が「アメリカレコード協会(RIAA)がAudio Hijack Proを使えないように求めていると」補足したところ、ジョブズが「失せろ」と言ったとのこと。

ジョブズ氏の援護のおかげか、Rogue Amoebaは今までにRIAAから連絡を受けたことはないとのこと。

2000年初頭、パソコンで音声を録音する権利はまだ確立されておらず、アメリカレコード協会(RIAA)は、ナップスターを潰しただけでなく、ハードウェアMP3プレイヤーを潰すために動くなど、音楽の海賊版を阻止しようとあらゆる手段を講じていました。Audio Hijackも録音機能に焦点をあてるのではなく、イコライザーのような使用例を強調し、法的な安全性の確保につとめていたそうです。

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