「最悪のプログラマー」をチームに残すために戦った理由

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開発者の生産性を測定することができるさまざまな方法が模索されていますが、方法論を盲信するのは危険かもしれません。

Daniel Terhorst-North氏は、ブログ記事「The Worst Programmer I Know」を公開し、同氏が知っている「最悪のプログラマー」をなぜチームに残すために戦ったのか、その理由を説明しています。

記事によると、最悪のプログラマーの名前はTim Mackinnon氏で、同氏らは当時、大手銀行で有名なソフトウェア・コンサルタント会社のために働いていました。会社は「評価と自己啓発のため」に個人の業績評価基準を導入することをきめ、チームでは、コード行数やバグの発見数ではなく、納品したストーリーポイントの数という形で導入されます。

Tim氏のスコアは常にゼロで、毎週ゼロを維持していたため、マネージャーはTim氏を辞めさせるように要求してきます。しかし、Tim氏のスコアがゼロだったのは、ストーリーを申し込むかわりに、さまざまなチームメイトとペアを組んで作業して、経験の浅い開発者を導いたり、チームに良いモノをもたらすための作業を行っていたからでした。

Tim氏はソフトウェアを生産していたのではなく、ソフトウェアを開発するチームを生産していて、チーム全体がより効果的に、より生産的になっていたのです。

マネージャーに理由を説明し、作業の様子を見学にくるように誘ったところ、Tim氏の役割が認識され、個人の生産性指標はとりやめとなり、チームのアカウンタビリティを重視するようになったとのこと。

Hacker Newsでは、ベル研究所で生産性が最も高い従業員を調べたときに分かった逸話など、開発者の数値でははかれない生産性に関する議論が行われています。興味をもった方はこちらもどうぞ。

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