LinuxやmacOSでWindowsソフトを実行できる「Wine 9.0」がリリース。WoW64やWaylandドライバーの導入など新機能多数

[PR]記事内のアフィリエイトリンクから収入を得る場合があります
  • URLをコピーしました!

S 20240117 105104

Wine開発プロジェクトは1月16日、LinuxやmacOSでWindowsソフトを実行することができるソフトウェア「Wine」の最新安定版「Wine 9.0」をリリースしました(公式ニュース)。

Wine 9.0は、約1年間の開発期間を経てリリースされたWineのメジャーバージョンアップ版で、7,000 以上の変更点が含まれており、主な変更点は、新しいWoW64アーキテクチャと実験的なWaylandドライバーとなっています。

新しいWoW64(Windows 32-bit on Windows 64-bit)アーキテクチャは、モジュールをPEフォーマットに変換し、WindowsとUnixの間に適切な境界を導入するための、数年にわたる再設計作業の完了を示す重要なマイルストーンだと位置づけられています。これにより64ビットのUnix環境で32ビットのWindowsアプリケーションを実行できることになり、最近32bitプロセスのサポートが廃止されたmacOSユーザーにとって特に有益な機能だと見込まれています。

もう一つの重要な機能は、試験的機能として導入されたWaylandグラフィックドライバーです。まだ作業中であるものの、基本的なウィンドウ管理、マルチモニターサポート、High DPIスケーリング、相対モーション・イベント、Vulkanサポートなどの機能がすでに含まれており、今後Waylandの採用が進むLinux環境と歩調を合わせて改良が進んでいくことが期待されます。

さらにARM64のサポートも強化され、ARM64システム上で既存のWindowsバイナリを実行できるようになりました。ラフィックス関連では、PostScriptドライバーの再実装や、Vulkanドライバーの更新が行われ、Direct3Dでは、WineD3DとVulkanバックエンドの最適化が行われています。

その他、オーディオ、動画、DirectShow、入力デバイス、デスクトップ統合の改善、IMEの改良を含む国際化の強化、カーネルの改良などさまざまな変更が行われています。

Wine 9.0の変更点の詳細はこちらで確認可能です。

タイトル Wine 安定版
公式サイト http://www.winehq.org/
ソフトアンテナ https://softantenna.com/softwares/2051-wine-stable
説明 WindowsAPIをエミュレートしてWindowsアプリを実行するソフトウェア。Linux/Macに対応。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次