Macでサードパーティ製SSDのTrim機能を有効化するためのソフトウェア「Trim Enabler」を使用している方は多いと思います。Trim EnablerはOS X Yosemiteでもこれまでと変わらず使えるのですが、OSの仕様が変更されたため、注意しないといけない点がでてきました。
このあたりの情報を、TrimeEnablerの開発元Cindori Softwareが「FAQ and support for using Trim Enabler in OS X Yosemite」としてまとめているので紹介したいと思います。
TrimeEnablerの動作原理
Appleは、Yosemiteでkext signing(kext=kernel extension)と呼ばれる仕組みを導入し、未署名のサードパーティ製ドライバーがロードできないようにOSを変更しました。
一方Trime EnablerはTrimドライバーと呼ばれるサードパーティのSSD用ドライバーをアンロックすることで動作するため、Yosemiteのデフォルトのセキュリティ設定では動作することができません。
このことから最新のYosemite対応版Trim Enablerは、Yosemiteのセキュリティ設定を無効化することで動作するように変更されました。
注意点
まず、Trim Enablerを有効化した場合、kext signingによるセキュリティの強化が無効化されるため、Yosemiteにサードパーティ製ドライバーをインストールする場合、信頼できるものかどうか事前に十分調査する必要があるようです。
またkext signingの設定はMacのNVRAM/PRAMに保存されるため、PRAMリセットなどを実行すると、kext signingが初期状態(=有効状態)に戻ってしまいます。
Trim Enablerを有効にしたままPRAMリセットを実行するとMacがグレー画面で起動できなくなってしまう可能性があるので、ハードウェアのメンテナンス/PRAMリセット時には、必ずTrimを無効にしてから行うこと、との注意書きもありました。
もしTrime EnablerでTrimを有効化して起動できなくなった場合、Cmd+Rでリカバリモードで起動し、ターミナルを使ってコマンドを打ち込み復旧させる必要があります。この手順はかなり長いので公式サイトを参照してください。
まとめ
最近のMacはストレージを交換できないモデルが主流なので、Trim Enablerの必要性も除々になくなっているのかもしれませんが…自分でSSDを交換しTrimを有効化しているユーザーならば知っておいたほうが良い情報だと思います。
ちなみにサブマシン「MacBook Late 2008」(Yosemiteインストール済み)でTrim Enabler有効後にPRAMリセットを実行したところ、普通に起動したのでグレー画面の検証はできませんでした。グレー画面の発動条件は他にもあるのかもしれませんが、今のところ謎です(→直後に発動するわけではないようです)。