Appleは現在、macOSの64bit化を推進しており、macOS High Sierraが32bitアプリを妥協なく実行できる最後のOSになると説明しています。
実際にmacOS High Sierra 10.13.4では、32bitアプリを初回に起動した際、警告ダイアログが表示されるようになっていて、次期バージョンではこの制限がさらに強化されることが予想されます。
どうしても使用しないといけない32bitアプリが存在する場合、メインの環境とは別に、32bitアプリのための実行環境を確保しておいたほうが安心といえるでしょう。
今回は32bitアプリを実行する環境として、最もお手軽な「仮想環境」を利用する方法を説明します。
各種仮想化ソフトでゲストmacOSが実行可能
あまり知られていない事実かもしれませんが(?)、Mac上で動作するVMware FusionやParallelsといった仮想化ソフトでは、macOSの仮想環境を合法的に構築することができます。
例えばVMware Fusionでは、新規仮想マシンを作成する際、以下のようなmacOSが選択可能です。
- Mac OS X Server 10.5(Leopard)
- Mac OS X Server 10.6(Snow Leopard)
- Mac OS X 10.7(Lion)
- OS X 10.8(Mountain Lion)
- OS X 10.9(Mavericks)
- OS X 10.10(Yosemite)
- OS X 10.11(El Capitan)
- OS X 10.12(macOS Sierra)
- OS X 10.13(macOS High Sierra)
macOSのインストーラーさえ手元にあれば、自由にこれらmacOSをゲストOSとして使用し、その内部で32bitアプリを実行し続けることができるのです()ただし、あまりにも古いOSはセキュリティリスクが存在するため、スタンドアロンで使用する事が推奨されます)。
なおmacOSの仮想化が許されているのはあくまでMac上だけで、Windows上で動作するVMware Workstation等はサポートされていませんのでご注意ください。
Mac用の仮想化ソフトとしては有料のVMware FusionやParallels Desktopのほか、Mac App Storeから無料でダウンロードできるParallels Desktop Liteも存在します。無料のParallels Desktop LiteでもmacOSの仮想化は可能ですので詳しくは以下の記事でご確認ください。
https://softantenna.com/blog/tips/macos-sierra-parallels-lite/
まとめ
近い将来macOSでは32bitアプリが実行できなくなる事が予想されます。どうしても使い続けたい32bitアプリが存在する場合、macOSを仮想化して使用する方法があります。