Windows 11やWindows 10ではさまざまな不具合が報告されていますが、すくなくとも表示に関する問題はMPO(Multiplane Overlay)を無効化することで解決するかもしれません。
MPOはMicrosoftが、Windows 8.1時代にWindows Display Driver Module(WDDM)1.3を通じて導入したもので、CPUとGPUのオーバーヘッドを削減することを意図した機能です。
しかし、これまでこの機能がしばしば不具合の原因となっており、また最近はAMDやNvidiaなどのハードウェアベンダーやMicrosoftからもほとんど無視されている状態です。フォーラムやRedditなどには、MPOを無効化することで表示に関連する問題が解決したとの投稿が行われています。
無効化によって例えば、Windowsや、ChromeやEdgeなどのブラウザで発生する黒い画面や白い画面、ちらつき、マウスカーソルが白くなる問題、ドライバーのタイムアウトの問題などが解決したと主張しているユーザーが存在します。
すべての表示に関連したバグがMPOを原因とするものではないものの、他に解決方法が見つからなかった場合、以下のレジストリ変更によってMPOを無効化することができます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\Dwm "OverlayTestMode"=dword:00000005
手順:
- レジストリエディタ(
regedit.exe
)を起動。 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\Dwm
に移動。- 新規DWORD値を作成。名前は
OverlayTestMode
- 値を
00000005
とする。
MPOを復元するには、作成したOverlayTestMode
を削除します。実際Nvidiaは、レジストリの調整によってMPOの無効化を推奨するHotfixを発行したことがあります。