Googleは3月8日、Windows版Chromeに搭載され、不要なソフトウェア(UwS)の発見と削除を支援してきたアプリケーシ「Chrome Cleanup Tool」を、Chrome 111以降から削除する事を発表しました(Google Online Security Blog)。
Chrome Cleanup Toolは、予期せぬ設定変更からの回復や、不要なソフトウェアの検出/削除を支援するために2015年に導入されました。現在までに8000万回以上のクリーンアップを実行し、よりクリーンで安全なWeb環境を構築することに貢献してきたとのことです。
削除される理由としては、UwSが着実に減少している事や、WindowsのセキュリティやGoogleセーフブラウジングの改善によって、UwSがダウンロードまたはインストールされる前に検出しブロックすることができるようになったこと、マルウェアのトレンドに変化が見られ、Cookie Theftのような手法が増加傾向にあることなどが挙げられています。
Chrome 111からは、Chrome Cleanup Toolを利用したスキャンを実行することはできなくなり、Windowsマシンを定期的にスキャンし、不審な点が見つかった場合にユーザーにクリーンアップを促すコンポーネントも削除されます。
Chrome Cleanup Toolが削除された後も、Chromeのセーフブラウジングによってユーザーは保護されます。chrome://settings/securityにアクセスし、セーフブラウジングとリアルタイムのデータを共有することで保護機能を強化することも可能です。