昨年末にWordPress開発チームが、組み込みデータベース「SQLite」を公式にサポートするための作業を進めている事をお伝えしました。その後約6ヶ月が経過し、WordPressでSQLiteを正式にサポートするための提案が行われています。
WordPress開発者のAri Stathopoulos氏によると、開発作業中に実装上の問題が表面化し、より将来性があるコンセプトで書き直されることになったとのこと。コードはSQL Lexerを使用するように完全に書き直され、現在は安定し、すべてのWordPressクエリを適切に処理できるようになったそうです。
アップデートはスタンドアロンプラグインとしてはすでにリリースされていて、WordPressコアにパッチを当てる必要があるいくつかのテストを除き、ほんとどのWordPressユニットテストはパスするようになったとのこと。
次のステップはプラグインの代わりにWordPressコアにこの変更を組み込むことで、そのためのプルリクエストの草案と、付随するTracチケットが準備されています。
なお、何故プラグインではなくコアに入れる必要があるのかという疑問に対しては、プラグイン形式では既存のWebサイトでのみ使用可能で、SQLiteの利点が事実上存在しないためだと説明されています。今後は、WordPressのインストール時に、MySQLとSQLiteのどちらを使用するかを選択するためのUIを実装する計画があるそうです。
これまでWordPressを実行するためには、Webサーバーの他にMySQLを動かすデータベースサーバーが必要でした。組み込みデータベースであるSQLiteが利用できるようになれば、Webサーバーだけで動作可能となり、使用のためのハードルが一段と低くなります。