不要なソフトウェアが満載のメーカー製PCを購入した場合、Microsoftが提供するWindowsのインストールメディアを利用してすぐにクリーンインストールを実施するという方針の方は多いかもしれません。
しかし、Windows 11時代になるとその状況も変わってきているようです。Ars Technicaは、Windows 11をクリーンインストールしても不要なソフトやサービスが満載で、それはMicrosoftが主な原因だと指摘してます。
Windows 7の時代「Out of Box Experience(OOBE)」は、ローカルアカウントの作成、コンピューターの名前付け、プロダクトキーの入力、ホームグループの作成、Windows Updateの動作の確認といったシンプルなプロセスを実行するだけのものでした。
これに対し、Windows 11 Version 22H2(Home/Pro)では、OOBEで以下の項目が表示されます。
- Microsoftアカウントへのサインインが必須(少なくともHomeでは)。
- データ収集と遠隔測定設定について尋ねるセットアップ画面。
- 「体験のカスタマイズ」を求めるスキップ可能な画面。
- スマートフォンとPCのペアリングを促す画面。
- Microsoft 365のトライアル提供。
- 100GBのOneDriveオファー。
- 1ドルのPCゲームパスの紹介。
このプロセスだけでも十分に煩わしいものですが、さらにMicrosoftが「SCOOBE」と呼ぶ「Second Chance Out-of-Boxエクスペリエンス」が提供されます。また、インストール後には、OneDriveやMicrosoft 356上に多数の通知メッセージが表示され、Windowsのデスクトップやタスクバー、スタートメニューにもさまざまな広告・通知が表示されます。
さらに、サードパーティ製アプリがデフォルトでスタートメニューに登録されていて、Spotify、Disney+、Prime Video、Netflix、Facebook Messengerなど、不要なアプリを自分で削除する必要があるのです。
Windows 11はWindows 10から無償でアップグレード可能な状態で、MicrosoftはWindowsをライセンス収入を得るものというよりも、自社製品の宣伝活動の場として活用しているのかもしれません。その方針が変わらないかぎり、今後リリースが予想されている「Windows 12」でもさまざまな無駄アプリが搭載される傾向はかわらないことになりそうです。