Microsoftが先日公開したWindows 11 Version 22H2用のプレビューアップデートKB5030310では、Windows Copilotをはじめとした「Moment 4」に含まれる多数の新機能が導入されています。
Moment 4の各種機能はCFRによって制御され、KB5030310インストール後もすぐに有効になることはありませんが、Windows Updateの設定画面で「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにすることで有効にすることができます。
今回このMoment 4の機能を有効にしたユーザーが、多数の問題を報告していることがわかりました。
それらは以下の通りです。
検索ボックスの虫眼鏡アイコンが"C"の文字になる
タスクバー検索が実行できないという問題や、タスクバーの検索ボックスのアイコンが"C"の文字になるというレンダリングに関する不具合が報告されています。
I installed the KB5030310 update and rebooted after the installation as required. Now, the search box just flashes when I click on it. As a temporary fix, I’ve changed it to the ‘Search’ icon and label. If I set it to ‘icon only’, it displays a magnifying glass. However, when I change it back to the ‘Search box’, it remains as a magnifying glass icon
KB5030310をインストールし、必要に応じてインストール後に再起動しました。現在、検索ボックスをクリックしても点滅するだけです。一時的な対策として「検索アイコンとラベル」に変更しました。「検索アイコンのみ」にすると虫眼鏡が表示される。しかし「検索ボックス」に戻すと、虫眼鏡のアイコンのままです
Microsoftはこの問題を認識し、10月に予定されているプレビューアップデートでバグを修正する予定です。
Windows Copilotの不具合
Windows Copilotでナレーターに関連した問題が報告されていて、Microsoftも問題を認識しています。
- Copilotが有効な場合、ナレーターがチャレンジ・レスポンス・テスト(特にCaptcha)で失敗することがある。
- Copilotの特定のボタン(「画像を削除」ボタンを含む)をナレーターが読み上げることができない。
- 特定のスキルに関連付けられた特定のダイアログやボタンの名前について、ナレーターが黙ったままになる
- チャット入力ボックスでTabキーを押すと、キーボードのフォーカスが移動しない。同様に、ボックスに画像を追加しても、ナレーターからのアナウンスがない。
またSteamで配信されているライブ壁紙アプリ「Wallpaper Engine」で描画が乱れるとの報告も行われています。
ファイルエクスプローラーの問題
ファイルエクスプローラーに関しては、KB5030310インストール後に大幅に遅くなり、安定性に欠けるようになったとの不満が寄せられています。
その他、以下のような問題が報告されています。
- 特にタブをドラッグする際にメモリを過剰に消費する。
- クイックアクセスアイコンのサイズが小さくなる。
- 並べ替えオプションが壊れているか本来の機能を果たしていない可能性がある。KB5030310のインストール時刻に近いタイムスタンプを持つ古い OneDriveファイルが誤って配置される。
- 「並べ替え」ドロップダウンが反応しなくなり、OneDrive ファイルを更新日時に基づいて並べ替える機能が無効になった。
黒い画面が表示される
更新プログラムをインストールした後、カーソルのある黒い画面が表示される。唯一の回避策はシステムの再起動だが、 Explorer Patcherのような特定のアプリが影響している可能性もある。この場合、このアプリをタスクマネージャーから停止することで対処できるかも。
AMDプロファイルのリセット
KB5030310アップデートは、新しいAMDドライバーソフトウェア23.9.3と互換性がない可能性がある。システムを再起動するたびに、パフォーマンス・プロファイルがリセットされる。グラフィックスカードのメーカーが設定したものでさえリセットされる場合がある。
問題を解決するために、ドライバの削除やBIOSのリセットなどを行っても効果がないが、Windows Copilotを無効にすることで解決できる可能性がある。
まとめ
Windows 11 Moment 4では多数の新機能が導入されます。安定性を重視する場合、Windows Updateの設定画面で「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」はオフにしたまま、自動的に機能が有効になるのを待った方がよいかもしれません。
[via Windows Latest]