現在はGoogle ChromeやMicrosoft Edgeなど、ChromiumをベースとしたWebブラウザが主流となっています。残念ながらMozilla Firefoxの史上シェアは低迷しているなか、Web開発者Roy Tanck氏は、Firefoxへの乗り換えを推奨するブログ記事「In 2024, please switch to Firefox」を公開しています。
同氏はFirefoxへの乗換が重要な理由としてまず「プライバシー」を挙げています。Firefoxは、広告や個人データの販売で収入を得ていない組織で作られている唯一の主要なブラウザであり、独立したブラウザを使用することで個人のプライバシーを保護することができるとのことです。
もう一つの理由は「ブラウザエンジンの独占」を防ぐことにあるとされています。Wikipediaには現在、4つのブラウザエンジンが「現役」として掲載されています。ブラウザエンジンは、ウェブページのコードを受け取り、画面に表示するためのコンポーネントですが、Firefoxの存在によって、プロプライエタリなベンダーの囲いを防ぐことができるからです。
2000年代の初頭には、インターネット・エクスプローラーの市場シェアが95%に達し、多くのサイトがIE用にのみ作れていた暗黒時代がありました。多くのサイトは、HTML標準よりIEがサポートする実験的な機能を使い、WWWの発展を妨げる非常に悪い状況あったのです。
現在、Chrome、Safari、Edgeといったブラウザは、密接に関連するWebkitエンジンとBlinkエンジンのバリエーションを使っていて、ブラウザエンジンの独占を避けたいのであれば、Firefoxとその「Gecko」エンジンをサポートする必要があると同氏は主張しています。
同氏はFirefoxが悪いブラウザであれば決して人に勧めることはないが、高速で、UIも良く、競合製品と同じぐらいモダンでエレガントに感じられるとし、最高のブラウザを使ってWebを救って欲しいと要望しています。
このブログ記事に関してHacker NewsやRedditで議論が交わされており、Firefoxユーザーからの同意コメントが寄せられています。個人的にはGoogle Chromeの利便性を捨てることはできませんが、Firefoxは今後も存続していってもらいたいと思っています。