Ruby on Railsの作者David Heinemeier Hansson(DHH)氏は11月7日(現地時間)、WebフレームワークRailsのメジャーバージョンアップ版「Rails 8.0」を公開しました。
複雑化した最近のWebアプリケーションのデプロイは、PaaS(Platform-as-a-Service)を使わずに行うのは困難となってきていますが、Rails 8.0には、これら外部サービスを使わず、簡単にアプリケーションをデプロイするための新機能が追加されています。
Rails 8はKamal 2を使ったデプロイが実行できるようにあらかじめ設定されており、「kamal setup」コマンドを実行するだけでクラウドや各種ハードウェアにデプロイすることができます。
Railsアプリをコンテナイメージに変換するためのDockefileもアップグレードされ、Thruster呼ばれる新しいプロキシがPumaウェブサーバの前に配置されるようになりました。X-Sendfileアクセラレーション、アセットキャッシュ、アセット圧縮を提供するため、Nginxやその他のウェブサーバーを前に置く必要はありません。デフォルトのRailsコンテナは、インターネットからのトラフィックを受け入れる準備ができています。
依存関係を減らすSoidCable、Solid Cache、Solid Queueが導入され、SQLiteでジョブ、キャッシュ、WebSocketといった、すべての機能を利用することができるようになりました。SQLiteアダプタを改良するための多くの作業が行われ、SQLiteを使ったRailsアプリケーションを実運用できる環境も整っています。
そのほか、SprocketsのPropshaftへの置き換えや、認証システムジェネレーターの追加など多くの新機能が追加されています。
新機能の詳細は公式ブログで確認可能です。