
macOSで圧倒的な支持を集めてきたランチャーアプリ「Raycast」のWindows版が11月20日に公開されています(公式Blog)。現在パブリックベータ版として提供されていて、ベータ期間中はAI機能も無料で利用可能です。
Raycast for Windowsは、Windowsに馴染むデザインとショートカットを採用し、アプリ検索だけでなく、ゲームも同じ検索体験で呼び出せるなど、単なる移植ではなく「WindowsのためのRaycast」として作られています。
Windowsには、Raycastが求めるレベルのシステム全体検索が存在しないため、開発チームが独自のファイルインデクサをゼロから開発しています。リアルタイムでファイルをスキャンし、即時に検索結果を返す"Raycastらしい"スピードを実現しています。
Raycastの真骨頂である拡張機能(Extensions)もWindowsで利用可能です。

- スマートホーム操作
- テキスト翻訳
- Notion検索
- GitHub PR管理
- GIF検索
- LinearのIssue確認
など、数千の拡張機能のうち、すでに数百がWindows対応済みで、毎日のように対応数が増えています。
拡張機能はReact + TypeScriptで自作することができ、APIはクロスプラットフォーム設計のため、MacとWindowsの両方で動く拡張を簡単に作成することができます。
パブリックベータ期間中は、Quick AIを無料で使用することができます。ホットキーでRaycastを開き、質問を入力して Tabを押すだけで回答が返ってくる機能です。OpenAI GPT‑5 miniを搭載し、クイックな調べ物から深いリサーチまで対応しています。Pro機能の一部はまだ未対応ですが、必要なら追加のLLMを選ぶこともできるそうです。
Raycastの主要機能はすでに利用可能

Windows版はベータ版とはいえ、Raycastの主要機能はすでに利用可能です。以下のような機能が実装されています。
- アプリの即時起動
- ウィンドウ管理ショートカット
- クリップボード履歴
- Quicklinks
- Snippets
- システム全体のファイル検索
- 豊富な拡張機能
今後、AI ChatやNotesなどの機能もWindowsに追加予定で、アップデートは頻繁に行われ、macOS版と同等のパワーを目指して進化していく予定です。
コマンドパレットの強力なライバルに?
Windows向けのアプリケーションランチャーといえば、Microsoftが開発を主導するPowerToysの「PowerToys Run」や「コマンドパレット」を使っている方も多いかもしれません。Raycast for Windowsは、macOS生まれのツールですが、Windows向けランチャーとしても人気を集めることができるのか今後に注目です。
Raycast for Windowsは手動でインストーラーをダウンロードするか、Microsoft Storeを利用してインストールすることができます。
[via 窓の杜]
