
Windows 11/10向けの人気ツールセット「PowerToys」が、次期アップデートで内部構造を大きく作り替える見込みです。開発者Noraa Junker氏によれば、PowerToysの中核プロセス「PowerToys Runner(powertoys.exe)」をC++からC#に移行する作業が最終段階に入っている模様。
Runnerは各モジュールの起動や設定に応じたプロセス管理、設定UIとモジュール間のコマンド通信といった裏方の重要処理を担う存在で、FancyZonesやPowerToys Runなどの人気機能を支える基盤となっています。
なぜC#へ移行するのか
Runnerの従来のC++ベースの構造は、複数DLLに分散した複雑な設計で、保守性が低く、新規コントリビューターの参入障壁にもなっていました。C#化によって期待されるメリットは次の通りです。
- ビルド高速化
- デバッグの容易化
- コードベースの簡素化と貢献しやすい環境づくり
- 冗長コードの削減とモジュール構造の統一
特に、今後の機能追加や改善スピードが上がる点は、ユーザーにとっても大きな恩恵になります。表向きのUIの変化は少ないものの、内部刷新によってPowerToy 全体の安定性やアップデート速度が向上すると見られます。
すでに、Runnerのリファクタリング自体はほぼ完了しており、.NET 10 へのアップグレード完了後にマージされる予定です。
PowerToys の歴史:Windows 95 から続く「パワーユーザーの遊び場」
PowerToysのルーツはWindows 95時代の公式拡張ツール集にあります。当時から「標準機能では物足りないパワーユーザー向けの便利ツール」を提供する位置づけで、現代版PowerToysもその精神を受け継いでいます。2019年にオープンソースとして復活して以降、Windows 10/11向けに継続的にアップデートされ、コミュニティ主導で機能が増え続けています。
現行のPowerToysの主な機能は以下の通り:
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FancyZones — 画面を自由に分割してウィンドウ配置を自動化するレイアウト管理ツール
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PowerToys Run — アプリ・ファイル・コマンドを高速検索できるランチャー
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Always on Top — 任意のウィンドウを常に最前面に固定
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Advanced Paste — クリップボード内容を変換して貼り付け
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Peek — ファイルを選択してスペースキーで即プレビュー
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Color Picker — 画面上の色をすぐ取得
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Image Resizer — エクスプローラー右クリックで画像を一括リサイズ
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PowerRename — 高機能なファイル名一括変更
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Keyboard Manager — キーやショートカットのリマップ
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Awake — PC をスリープさせずに維持
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Mouse Utilities — マウスカーソルの強調表示や位置検索
これらのツール群がすべて無料で利用でき、しかもオープンソースで改善が続いている点が PowerToys の大きな魅力です。
まとめ
今回のRunnerのC#化は、表からは見えにくいものの、今後のPowerToysの開発スピードと安定性を大きく底上げする基盤の構築作業といえます。Windows 95時代から続く「パワーユーザーのための公式ツール集」が、さらに進化しやすい形へと生まれ変わろうとしています。
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タイトル | PowerToys |
|---|---|---|
| 公式サイト | https://github.com/microsoft/PowerToys | |
| ソフトアンテナ | https://softantenna.com/softwares/7650-power-toys | |
| 説明 | Microsoftによるパワフルな生産性向上ユーティリティ集。 |

