
LGの一部モニターをPCに接続すると、Windows Update経由で「LG Monitor App Installer」というアプリが自動的にインストールされるという挙動がユーザーの間で問題視されています。
しかもこのアプリは自動的にインストールされるだけではなく、McAfeeの30日無料体験を勧めるポップアップ広告をWindows上に表示していたことから、プライバシーやユーザー体験の観点で大きな批判を集めることになりました。
この現象はRedditやYouTubeチャンネルGamers Nexusの検証で広く知られるようになり、LGの高価格帯モニターでも同様の現象が発生することが確認されています。
MicrosoftがLGに対応を要請、McAfee広告は停止へ
騒動を受けて、MicrosoftのWindows担当EVPであるPavan Davuluri氏が声明を発表します。
We’ve connected with the team at LG and as an immediate next step, they have agreed to disable the McAfee pop-up from their app. We appreciate LG working with us toward a shared goal of a better experience for our mutual customers. We will keep improving here with our ecosystem partners.
LGのチームと連携し、まずは即時対応として、同社のアプリから McAfee のポップアップを無効化することで合意しました。この問題に対し、LG が協力し、双方のユーザーにとってより良い体験を目指して取り組んでくれていることに感謝しています。今後も、エコシステムパートナーとともに改善を続けていきます。
LGと協議した結果、McAfeeのポップアップ広告は即時停止されることになったとのこと。ただし、これはあくまで「McAfee広告を止める」という対症療法に過ぎず、モニター接続だけでアプリが自動インストールされる仕組みそのものには手が入っていません
今回のケースが特に問題視されている理由は、以下の点にあります。
- ユーザーの許可なくアプリがインストールされる
- モニターという高額製品が、広告を表示するためのソフトを仕込んでくる
- アプリは「全システムリソースへのアクセス権」を持ち、位置情報・デバイス情報・オンライン活動・連絡先・資格情報などの収集が可能
- この仕組みは数年前から存在し、最近さらに拡大している可能性がある
Microsoft Storeの仕様上、「推奨設定」を選んだユーザーに対してUWPデバイスアプリは自動インストールが許可されており、通知も出ません。つまり、Windows側の仕組みが勝手インストールを許容しているという構造的問題も浮き彫りになっています。
どのモニターが影響を受けているのか
Gamers Nexusは、以下のモデルで自動インストールを確認したと報告しています。
- 34GX900A-B
- 45GX950-B.AEU
- 32GS95UE-B
- 39GX950B
- 27GP83B-B
- 27GN800
- 32GS95UE-B
- 27GN850-B
ただし、Microsoftがこの仕組みを許可している以上、他のLGモニターでも同様の挙動が起きている可能性があります。
LGだけでなく、Razer・Logitech・Asus・Gigabyteなど、他のハードウェアメーカーでも同様のケースが報告されていますが、モニターは通常アプリを必要としないため、LGのケースは特に悪質性が高いと受け止められています。
まとめ: 根本問題は残ったまま
今回の対応でMcAfee広告は消えますが、「モニターをつないだだけで広告アプリが入る」という本質的な問題は解決していません。
ユーザーの知らないところでソフトが入り、広範な権限を持つという構造は、プライバシーとユーザー体験の観点で大きな懸念を残します。Microsoftが今後どこまで改善に踏み込むのか、引き続き注視が必要です。
[via Ars Technica]
