Googleは31日、Windows版Chrome 53より、Microsoftの提供するProfile Guided Optimization(PGO)技術を使用することによって、従来比15%の速度向上がなし遂げられていたことを発表しました(MSPoweruser、9to5Google、gHacks)。
最適化により新規タブのロード時間は14.8%、ページをロードし最初に描画が始まるまでの時間は5.9%、起動時間は16.8%高速化したとされています。
PGOは関数毎の実行頻度を最適化の指標に利用します。Chromeではデータの収集のため特別なnightlyビルド版を生成して、実行頻度データの収集を行っていたとのこと。
PGOを利用し使用する頻度の高い関数はバイナリサイズの増加を許す形でも高速化を許可し、逆に実行頻度の低い関数は小さく(かわりに少し遅くなる)することで全体の最適化を行っている模様。また、頻繁に使用しないコードは、頻繁に使用するコードから離れたメモリ領域に配置することでCPUのキャッシュを有効活用する工夫も行われているようです。
64bit版Chrome on Windowsではversion 53から、32bit版Chrome on Windowsではversion 54からPGOによる最適化が行われているとのことです。