AppleはWWDC20でMacのプロセッサをIntelからARMベースの「Apple Silicon」へ変更する計画を発表しました。開発者には 「Developer Transition Kit」として、A12Zチップと16GBのRAMを搭載した改造版Mac miniを提供するプログラムを開始していますが、この機材が実際に開発者の手元に届き始めたことが明らかとなっています(MacRumors)。
TwitterやMacRumorsのフォーラムなどに、同キットを入手した開発者の報告が書き込まれています。
How many new transition kits would fit in the old transition kit? pic.twitter.com/mG0iTkJ4cY
— Adrian Thomas 🇪🇺 (@adrianthomas) June 29, 2020
Appleは独自チップを搭載したMacが業界最高の電力効率を実現し、最初のApple Silicon搭載Macを年末までに発売する計画です。最終的には2年かけてIntelからの移行を実現します。
禁断のベンチマークも
A12Z搭載Macは開発用の機材のため機密保持契約によってベンチマーク結果の公開が禁止されています。しかしすでに、Geekbenchの結果が多数登録されて公開されているようです(MacRumors)。
これによるとA12Z搭載Mac miniでRosetta 2を使いGeekbenchを実行した結果は、シングルコアスコアが811、マルチコアスコアが2,781であることがわかります。
A12Z搭載Mac miniのスコアは、同じA12Zを搭載したiPad Proの1,118/4,625と比較すると少し低めですが、これは動作周波数が2.4GHzと少し低くなっていること(iPad Proは2.5GHz)、および変換レイヤーであるRosetta 2の影響が考えられます。なおRosetta 2を実行している際、A12Zでは4つのパフォーマンスコアのみが使用され、4つの効率コアは使用されていないとのことです。