2022年11月にChatGPTが公開されて以来、世界中で大きな話題を巻き起こしています。
ChatGPTは公式のWebページから利用できるだけでなく、提供されたAPIを利用することで、アプリに組み込んで利用できることから、さまざまなデバイスから利用できるようになっています。
今回、シンガポールに拠点を置くレトロコンピューティング愛好家、Yeo Kheng Meng氏は、1984年製の古いPC上で動作するChatGPTクライアント「doschgpt」をリリースしました(gHacks)。
Yeo氏はビンテージコンピューター向けの開発プロジェクトに熱心に取り組んでおり、2019年にはWindows 3.1用のSlackクライアントの開発に成功しています。MS-DOS用のChatGPTクライアントを動作させるのに使用されたのは、1984年製のIBM 5155 Portable PCで、4.77MHzのIntel 8088 CPUと、640KBのRAMを搭載しています。
ChatGPTをMS-DOSマシンで動作させるのは困難作業とされ、MS-DOSにはネットワーク機能が存在しないことや、処理速度不足が技術的な課題となっていた模様。ChatGPTの出力を現代のHTTPSから、MS-DOSで利用可能な古いHTTPに変換するのも大変な作業だったようです。
同氏はdoschgpt開発のために、Watcom 2.0 for 64-bit Windowsを利用し、クライアントのテスト/開発プロセスのために、DOS 6.22が動作するVirtualBoxを使用します。ネットワークの問題を解決するために、Packet Driver APIを使い、Michael B.Brutman氏が作成したオープンソースのMTCPと統合。HTTPSからHTTPへのプロキシも作成します。
実際に動作する様子を撮影した動画が公開されています。