GoogleがWebKitをフォークした新レンダリングエンジン「Blink」でさらなる速さを目指す

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Googleが新しいレンダリング「Blink」を発表しました(Googleブログ翻訳版TechCrunch日本版)。

Blinkは全くの白紙から作られるものではなく、現在Chrome/Chroniumで採用されているWebKitをフォークした実装になるようです。

Blinkフォークの経緯

WebKitも十分実績がありますが、なぜ新たなレンダリングエンジンを開発するのでしょうか。Blink開発の理由に関しては以下のように述べられています。

Chromium は 他の WebKit ベースブラウザーと違い、マルチプロセス アーキテクチャを採用しているため、WebKit プロジェクトと Chromium プロジェクトはここ数年複雑化の一途を辿ってきました。これにより、全体的なイノベーションの速度が低下してきたことは否めません。そこで本日、WebKit ベースの新しいオープンソース レンダリング エンジン Blink をご紹介します

ChroniumのアーキテクチャがWebKitとマッチしてなかったので十分な開発速度が得られなかった事を問題視しているようです。

新たなレンダリングエンジンを開発する事で、ウェブに与える問題(互換性の低下など)に関しては以下のように説明。

この決断は容易ではありませんでした。新しいレンダリング エンジンの登場はウェブに多大な影響を与えるであろうことは明白です。それでもなお我々は、複数のレンダリング エンジンが存在することは — 複数のブラウザが存在することと同様に — イノベーションを促進し、長期的なオープン ウェブのエコシステムを健全化していけると確信しています。

複数のブラウザが存在することで、競争が発生してイノベーションが促進されることを期待すると述べています。

他のブラウザへの影響は?

TechCrunch日本版で興味深い事実が指摘されていました。WebKitプロジェクトのリビュアーの人数が、Googleが一番多いということです。

WebKitのリビュワーの大多数がGoogleから(95名)で、次に多いのがApple(59名)だ。以下、Blackberry、Intel、Nokia、Samsung、Adobe、Netflixなどが続く。WebKitのリポジトリへのコミットも、その大半はGoogleがやっているから、Googleが脱けたら今後のWebKitがどうなるのか、それを見守っていきたい。

Google脱退によってWebKitの開発が停滞することになれば、WebKitを採用している他のブラウザにも好ましくない影響がでてきそうです。ぱっと思いつくのはAppleのSafariですね。Appleの今後の動きに注目したいと思います。

ちなみに、WebKitに移行することになっていたOperaはBlinkを採用するとのこと。うーむ。

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