EUで制定されたデジタル市場法は大企業の力を抑制し、公平な競争を促進するためのものですが、Appleを含め、市場ですでに支配的な立場を獲得している巨大ハイテク企業にとっては頭痛の種となっているようです。
Appleはこの法律に対処するため、iPhoneでサードパーティアプリストアを利用可能するための方法を模索しているとみられていましたが、想像以上に早く、今後数週間位内に実現する可能性があることがわかりました(AppleInsider)。
BloombergのMark Gurman氏が公開した最新のニュースレター「Power On」によると、Appleは「今後数週間のうちに」ヨーロッパでサイドローディングを可能とする準備を進めているとのこと。実現すればEUでは、AppleのApp Storeのルールに縛られないアプリを、サードパーティのアプリストアからiPhoneやiPadにインストールすることができるようになります。
ただし、この変更はEUのデバイスのみに限定され、その他の地域のiPhone/iPadユーザーには影響がない模様。
また、この変更に合わせ、AppleはApp Storeを2つのバージョンに分割し、一方をEU加盟国向け、もう一方をそれ以外の地域向けにする計画も立てているようです。変更の理由は不明ですが、EUの規則に遵守しやすくするための動きである可能性が高いと考えられています。
BloombergのMark Gurman氏は以前、iOS 17とiPadOS 17で、サイドロードを可能にするためのiOSのオーバーホールが行われると主張していましたが、今回の情報が事実ならば、OSのメジャーバージョンアップを待たずに、サイドローディングが実現することになります。