ソースコードベースのLinuxディストリビューション「Gentoo Linux」がバイナリパッケージの提供を始めたことがわかりました(公式ブログ)。
Gentoo Linuxが採用しているパッケージ管理システム「Portage」は、一般にソースコードを取得し、ローカルマシン上でそのコードをビルドすることで動作します。しかしPortage自体は、バイナリパッケージを何年も前からサポートしており、遅いハードウェアでの作業をスピードアップし、利便性を高めるため、バイナリパッケージの提供を開始することにしたそうです。
ブログでは以下のように説明されています:
You probably all know Gentoo Linux as your favourite source-based distribution. Did you know that our package manager, Portage, already for years also has support for binary packages, and that source- and binary-based package installations can be freely mixed?
皆さんはGentoo Linuxをお気に入りのソースベースのディストリビューションとしてご存知でしょう。私たちのパッケージマネージャPortageはすでに何年も前からバイナリパッケージもサポートしており、ソースベースとバイナリベースのパッケージを自由に混在してインストールできることをご存知ですか？
To speed up working with slow hardware and for overall convenience, we’re now also offering binary packages for download and direct installation! For most architectures, this is limited to the core system and weekly updates - not so for amd64 and arm64 however. There we’ve got a stunning >20 GByte of packages on our mirrors, from LibreOffice to KDE Plasma and from Gnome to Docker. Gentoo stable, updated daily. Enjoy! And read on for more details!
遅いハードウェアでの作業をスピードアップし、全体的な利便性を高めるため、ダウンロードと直接インストール用のバイナリ・パッケージも提供するようになりました！ただし、amd64 と arm64 についてはこの限りではありません。LibreOfficeからKDE Plasma、GnomeからDockerまで、20GByteを超えるパッケージがミラーにあります。Gentoo安定版、毎日更新。お楽しみください！詳細はこちらをご覧ください！
LibreOfficeからKDE Plasma、GnomeからDockerなど20GBを超えるパッケージが存在し利用可能とのこと。バイナリパッケージの使用方法は公式Wikiに記載されています。
Hacker Newsには、Gentoo Linuxの熱心なファンから、Gentooの魅力は全てをソースからコンパイルすることではなく、自由度にあり、バイナリパッケージの提供はユーザーにより多くの選択肢を与えるものだという今回の決定を称賛するコメントが寄せられています。
