Microsoftは現在、Chromiumベースの新しいEdgeブラウザを、Windows Updateを介して全てのデバイスに展開している途中です。EdgeがChromiumベースになったことで、多くの拡張機能が利用可能となり、さらにいくつかの新機能が追加されましたが、その代償としてCPUの使用率やRAMの使用量が増加するというデメリットも発生しました。
Microsoftが、新しいEdgeブラウザでメモリとCPUを効率良く管理するためにどのような作業を行ってきたのか、その一端を知る事が出来るブログ記事「Building a faster, leaner, and more efficient Microsoft Edge」が公開されています(Windows Latest)。
同記事によると、Microsoftはまず、Edgeを高速化するために、「Profile-Guided Optimizations(PGO)」および、「Link-Time Optimizations(LTO)」よとばれる最適化技術を導入しています。これらの最適化により、Speedometer 2.0のテストではEdgeのスピードは13%改善されたとのことです。
またブラウザがよりスムーズに感じされるようにするため、マウスホイールやキーボード、スクロールバーのスクロールに対する反応性を向上させるための改良も加えられています。
メモリの使用量に関しては、Windows 10 May 2020 Update(Version 2004)でWin32アプリからも利用可能になった「Segment Heap」を利用し、Chromium版Edgeのメモリ使用量が最大27%減少したとのことです。さらにMicrosoft Edgeのサイズも昨年比で半分に縮小され、デバイスのストレージを最大限に活用することが可能となっています。
ChromiumベースのEdgeは現在、Windows/macOS用の安定版が公開されており、来月にはLinux用のプレビュー版が公開される予定です。