現在は多くの人がスマートフォンを所有しています。
これらの、スマートフォンは、かつて存在した携帯型のコンピューターよりも、多機能かつ高性能なコンピューターといえますが、以前はあたりまえにできたことが、今はできくなくなっているのかもしれません。
レトロコンピューターが好きな開発者Remy van Elst氏は、「My 24 year old HP Jornada can do things your modern iPhone still can't do!」と題したブログ記事を公開し、1999年に発売されたハンドヘルドPC「HP Jornada 720」でできて、iPhoneでできない一つの事を指摘しています。
記事によると、HP Jornada 720は、32MBのRAM、ストレージ用のコンパクトフラッシュカード、キーボードを搭載し、Windows CEやLinuxが動作するコンピュータで、ネイティブソフトの開発、コンパイル、実行が可能とのこと。CとC++のコンパイラが存在為、PythonやPerlも使えるので、本格的な開発ワークステーションとして使えるそうです。
同氏は、自分が所有するデバイスに対して、root/管理者権限が使えなければならないというルールを遵守しています。例えば、Android携帯はブートローダーをアンロックすることができるので購入できるのに対し、Appleデバイスはrootアクセスを可能とする脆弱性が存在する、初代iPad Airと初代iPhone SE以外購入していないそうです。
デバイス上でソフトウェアを開発できる機能は、ほとんど必須要件で、この機能によって、メーカーが儲からないからという理由で削除した各種機能を、デバイス上で開発し、プログラムによって取り戻すことができると説明しています。
最近のスマートフォンは、AndroidもiPhoneも、端末自体でアプリケーションを簡単にプログラムすることができず、コンピューターが別途必要となり(iPhoneの場合はMac)、Appleの場合、デバイス上で自作ソフトウェアを走らせることさえApple次第だと指摘しています。
同氏は、iPhoneやiPadでソフトウエアを自由に開発することができるのであれば、iPhoneやiPadが好きになるはずだとし、ユーザーが自分のデバイスをコントロールできるようになることを希望すると主張しています。
App Storeでは「Swift Playgrounds」や、「Pythonista」など、アプリを開発することができるツールがいくつか公開されていますが、同氏が主張する、コンピューターの能力をすみずみまで自由に使えるものではないのかもしれません。Hacker NewsではAppleのウォールド・ガーデン(囲われた庭)戦略が正しいのかなど、さまざまな議論が行われています。