
Linuxの創始者Linus Torvalds氏が、自身のAudioNoiseプロジェクトで「Google Antigravity(AIコーディング支援)」を活用し、波形可視化ツールを大幅にアップデートしたコミットが話題になっています。
AudioNoiseとは何か
AudioNoiseは、Linus氏がデジタル音響処理(DSP)を学ぶために作っている実験用リポジトリです。
ギター用エフェクターを自作した流れで、「今度はデジタル処理だけで遊んでみよう」という発想から始められたプロジェクトで、C言語でエコー、フランジャー、フェイザー、IIRフィルタなどの基本エフェクトが実装されています。
Pythonで波形可視化ツールを作り、エフェクトの動作を確認していたそうですが、「AI に書かせたほうが早い」と判断し、途中から可視化ツールの開発をAIに委ね始めたそうです。
Linuxカーネルとは無関係の「趣味プロジェクト」である点には注意が必要です。
今回のコミットで何が起きたのか

今回のコミットは、可視化ツールvisualize.pyにantigravityブランチをマージするものです。
This is Google Antigravity fixing up my visualization tool (which was also generated with help from google, but of the normal kind).
これは Google Antigravity が、(普通の意味での)Googleの助けも借りて作った可視化ツールを、さらに手直ししてくれているところです。
It mostly went smoothly, although I had to figure out what the problem with using the builtin rectangle select was. After telling antigravityto just do a custom RectangleSelector, things went much better.
だいたいはスムーズに進みましたが、組み込みの矩形選択機能を使うときの問題点だけは、自分で原因を突き止める必要がありました。そこで Antigravity に「カスタムの RectangleSelector を使うようにして」と指示したら、話が一気にうまく進むようになりました。
Is this much better than I could do by hand? Sure is.
これって、自分の手でやるよりずっと良い出来かって?そりゃもう、間違いなくそうです。
コミットメッセージによると、Linus氏はGoogle Antigravityを使ってPython製の可視化ツールの改善を試みた模様。「手作業よりずっと良い」とコメントするほど、スムーズに開発が進んだようです。
ただし、標準のRectangleSelector(矩形選択)で問題があり、そこだけは自分で原因を突き止め、カスタムRectangleSelectorを実装することで解決したとのこと。
コメント欄が爆発
コミットコメント欄には、英語圏の開発者たちが大盛り上がりしています。
- 「Linus が AI IDE を使ってる!」
- 「2026 年のビンゴカードにこれはなかった」
- 「もう後戻りできない」
- 「歴史的瞬間だ」
- 「Linux カーネルにも AI が来るのか?」
冗談交じりではあるものの、単なる機能追加ではなく、"AIがOSS開発の中心人物にまで浸透し始めた象徴的な出来事"として受け止められているようです。
まとめ
AudioNoise は、Linus Torvalds氏がDSPを学ぶために始めた個人の実験プロジェクトです。しかし今回のコミットは、Linus氏のような超有名開発者がPythonの可視化ツールをAIに書かせ、そのコードを自分で読んで修正し、「手作業より良い」と評価した、歴史的転換点といえるかもしれません。
