
Linus Torvalds氏は11月30日(現地時間)、今年最後となるLinuxメインラインカーネル「Linux 6.18」をリリースしました(9to5Linux)。このバージョンは、次期LTS(Long-Term Support)カーネル候補として注目されています。
Linux 6.18の主な変更点は次の通りです。
-
ファイルシステム関連
-
Bcachefsのサポートを完全削除(DKMSモジュールとしてのみ利用可能に)。
-
Btrfsに「ブロックサイズ>ページサイズ」初期対応。
-
EXT4に32bitの予約UID/GIDサポート、新しいioctl()インターフェース。
-
OverlayFSがケースフォールディングに対応。
-
-
ドライバ・ハードウェア対応
-
Apple M2 Pro/Max/Ultra SoCをサポート。
-
PlayStation DualSenseコントローラのオーディオジャック対応。
-
HIDドライバがハプティックタッチパッドに対応。
-
新しいvirtio SPIドライバでVMからSPIデバイス利用可能に。
-
-
ネットワーク・セキュリティ
-
TCPにAccurate ECN(AccECN)初期対応。
-
TCP接続のPSP暗号化サポート。
-
BPFプログラム署名機能。
-
複数のLinuxセキュリティモジュールをauditサブシステムで同時処理可能に。
-
-
仮想化・パフォーマンス
-
KVMがIntel/AMDのCET(制御フロー強制技術)を仮想化サポート。
-
FreeBSD Bhyve上でのゲスト動作に対応。
-
NFSサーバーのスケーリング改善、UDP受信性能向上。
-
新しい「sheaves」機能でメモ
-
Linux 6.18はGreg Kroah-Hartman氏による LTS指定が行われれば、長期サポート版として数年間サポートされる見込みです。次期バージョンLinux 6.19 のマージウィンドウは 2025年12月14日から開始予定です。
Linux 6.18は安定性と拡張性の両立を意識したリリースです。特にApple M2系SoC対応や 仮想化技術の強化は、開発者やクラウド環境利用者にとって大きな意味を持つと考えられています。
