LinuxがmacOSよりもAppleのハードウェアに貢献している

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Pexels photo 544295

UNIXやGoの開発者として有名なケン・トンプソン氏が、Southern California Linux Expo(SCaLE)の閉会基調講演で、MacからLinuxへ乗り換えたと発言し注目を集めています。

同氏は、これまでずっとMacを使っきたものの、最近のmacOSのアップデートが気に入らず、Linux(Raspberry Pi上で動作するRaspbian)に移行したと説明しているのです。

今回、このケン・トンプソン氏の意見がMac OS Xの初期のころからのAppleユーザーである自分の気持ちをそのまま反映しているとし、ソフトウェアエンジニアのJason Eckert氏が「Linux is making Apple Great Again」と題したブログ記事を公開しています。

同氏はこの20年間、macOSが開放性や機能性ではなく、クローズドな標準や厳しい管理にむかってゆっくりと進んでいくのを見てきたとし、2000年代半ばのApple PowerBook G4を起動した際に、かつてのmacOSがいかに偉大だったかを思い出すことになると説明しています。

Linux(あるいはWindows)に比べて、macOSは興味をかきたてられないものになったものの、ハードウェアは常に優れており、Appleが2020年に高性能かつ低消費電力なARMベースのAppleシリコンアーキテクチャを導入したとき、ハードウェアが技術者に対する主要なセールスポイントになったと称賛しています。

Linuxオペレーティングシステムの生みの親であるLinus Torvaldsも同意見で、Real World Technologiesのフォーラムで、Appleシリコン搭載ノートパソコンを買うかどうか尋ねられたとき、以下のように答えたとのことです。

I’d absolutely love to have one, if it just ran Linux. I have fairly fond memories of the 11” Macbook Air (I think 4,1) that I used about a decade ago (but moved away from because it took Apple too long to fix the screen - and by the time they did, I’d moved on to better laptops, and Apple had moved on to make Linux less convenient). Apple may run Linux in their cloud, but their laptops don’t. I’ve been waiting for an ARM laptop that can run Linux for a long time. The new Air would be almost perfect, except for the OS. And I don’t have the time to tinker with it, or the inclination to fight companies that don’t want to help."

"Linuxが動くだけなら、絶対に欲しいですね。10年ほど前に使っていた11インチのMacbook Air(4,1だったと思う)にはかなり思い出がある(しかし、画面の修理にAppleがあまりにも時間がかかったため、離れてしまった-そして、修理が終わる頃には、私はより良いラップトップに移行しており、AppleはLinuxを使いにくくする方向に進んでいた)。AppleはクラウドでLinuxを走らせているかもしれませんが、彼らのラップトップはそうではありません。私は長い間、Linuxを走らせることができるARMラップトップを待ち望んでいました。新しいAirは、OSを除けば、ほぼ完璧でしょう。そして、私にはそれをいじる時間も、助けたくない会社と戦う気力もないのです

Eckert氏は、ARMベースのワークステーションがずっと欲しかったそうで、Appleが素晴らしい性能を持つ製品(M1/M2搭載Mac)を市場に送り出したと聞いて嬉しくなったものの、macOSを動かしたくなかったため、Asahi Linuxを選択します。

Asahi Linuxは2022年3月にアルファ版が公開され、その後1年を通じて開発が加速し、2022年12月にはGPUドライバが完成し、2023年3月にはAppleのmacOS用GPUドライバよりも高速なものが実装されます。

Asahi Linuxは、オープンソースの利点である迅速な共同開発の具体例で、コミュニティ、ツール、ユーザーを重視することで、オープンソースプロジェクトをうまく運営することができるとしています。

実際Appleシリコン搭載Macの電力効率の良さは特筆すべきもので、WindowsやLinuxなど、macOS以外のOSを搭載して使いたいというユーザーも多いのかもしれません。個人的にはMacではやはりmacOSを使いたいところですが、毎年のメジャーバージョンアップで、安定して使える期間が短くなっているのが残念です。Hacker Newsでもこのブログ記事に関する意見が交わされています。

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