VMwareは4月30日(現地時間)、「Fusion on Apple Silicon: Progress Update」と題したブログ記事を公開し、M1 Mac上で動作するVMware Fusionでx86仮想マシンをサポートする予定はなく、またWindows on ARMに関してもライセンス上グレーゾーンがあるとして一定の距離を置く考えを明らかにしました(AppleInsider)。
Appleシリコンに対応したVMware FusionのPublic Tech Preview版は、今年の年末までに提供する予定があるものの、x86版のOSに関してはサポートする予定がないとのこと。x86版のLinuxやWindowsをインストールしても使えないということになります。
またARM版のWindowsに関しては、Windows Insider Program参加者向けのTech Previewとしてだけ公開されている状態で、ライセンス上に不明瞭な部分があり、当初はLinuxゲストに焦点を当てて作業を行うと説明しています。
記事によると、Windows 10 on ARM Insider Previewは、Windows 10 ARM PCのHyper-VでARM64 VMを作成することができ、ARM64 VMは、以下の前提条件を満たしたデバイスでのみサポートされているとのこと。
- Windows 10 ARM-based PCs with a Microsoft SQ1, Microsoft SQ2, Qualcomm Snapdragon 8cx, or Qualcomm Snapdragon 850 processor
- Windows 10 Pro or Enterprise, build 19559 or newer
- Hyper-V enabled (instructions)
Appleシリコンについては触れられておらず、VMwareはMicrosoftにコメントを求めると説明しています。
ライバルであるParallelsが、Windows 10 on ARM Insider Previewに対応していることを大々的にアピールししたのとは対照的な姿勢だといえますが、これをきっかけにAppleシリコンユーザーに対して、ARM版Windows 10のライセンスが正式に認められるという流れにつながる事を期待したいと思います。