かつてAppleが発売していた「Macintosh」は、現在の「Mac」よりも高価で、高値の花のように手に入らない存在として憧れていた方も多いかもしれません。
本日紹介する「MacintoshPi」は、Raspberry Piの上でエミュレーターを動かし、Mac OS 7、Mac OS 8、Mac OS 9のフルスクリーン版を実行するプロジェクトです。
MacintoshPiは、Raspberry Pi Zero 2 W、2、3、3B、3B+(現在v4には未対応)上で動作し、ミニマルな「Raspberry Pi OS Lite」の上で、インストールスクリプトを1つ実行するだけで環境を整えることができます。
プロジェクトは以下のようなコンポーネントを使用します。
- Macintosh 68KエミュレータBasilisk II。Mac OS 7(System 7.5.5)と Mac OS 8をサポート。
- PowerPCエミュレータSheepShaver。Mac OS 9をサポート。
- オーディオ、キーボード、マウス、ジョイスティック、グラフィックスなどのハードウェアに低レベルでアクセスできるように設計された開発ライブラリSDL2。
- Commodore 64/128/PETエミュレータVICE
- MacintoshPi Virtual Modem。tty0ttyとtcpserプロジェクトを使用し、前述のAppleとCommodore製品のエミュレータ2つとRaspberry Pi OS自体で動作。
- CD-ROM、DVD-ROMエミュレータCDEmu。Raspberry Pi OS下でCDイメージ(iso, toast, cue/bin, mds/mdf など)をマウントできる。
- これらのシステムをすべて異なる解像度(再起動後)、異なる構成で実行するMacintoshPi Launcher。
- SyncTERM - Raspberry Pi OSからBBSに接続するためのアプリケーションで、SDLライブラリとの組み合わせでコンパイルされています。
- Raspberry Pi OSをRaspberry Pi用最速コモドールエミュレータ(ベアメタル/低遅延エミュレータ)BMC64とデュアルブートで動作させる方法についての情報。
目次
筐体にも拘ればより本物っぽく
MacintoshPiの開発者であるjaromaz氏は、Raspberry Pi 3B+を使用しています。
eBayで購入したMacintosh Classic IIのケースの黄ばみを落とし、10.1インチの液晶ディスプレイを組み込み、キーボードとマウスもそれっぽい雰囲気のLogiteh MK295 Silent Wireless Comboを使っているそうです。
同氏は5年ほど前から、Appleコンピュータのエミュレーションに取り組んでおり、エミュレーターを適切に設定するための、解決策を誰でも使えるようにするためにプロジェクトを作成したと説明しています。
Raspberry Piを所有していて、クラシックMacに興味のある方は参考にしてみてはいかがでしょうか。