macOSでは厳密にインストール可能なMacが決められていて、サポート対象外のMacにサポートされていないmacOSを無理矢理インストールすることは不可能となっています。
とはいえMacがそれほど古くない場合、抜け道を作ってインストールする方法が研究されいます。そのためのツールの一つが「macOS Sierra Patcher Tool」で、サポートされていないMacにmacOS Sierraを無理矢理インストールすることができる、USBメディアを作成することができます。
今年は同作者によってmacOS High Sierra版も開発されていて、記事執筆時はMacRumorsのフォーラムからツールがダウンロード可能となっています。
今回はこのツール「macOS High Sierra Patcher Tool」の使用法を説明します。
macOS High Sierra Patcher Toolの前提
ツールはあらゆるMacで最新のmacOSをインストール可能にするものではありません。macOS Sierra Patcher Toolは以下のMacをサポートしており、macOS High Sierra Patcher Toolもこれに準拠すると思われます。
- Early-2008 or newer Mac Pro, iMac, or MacBook Pro (MacPro 3,1 and 4,1, iMac 8,1 and 9,1, MacBook Pro 4,1, 5,1 5,2, 5,3, 5,4, and 5,5)
- Late-2008 or newer MacBook Air or Aluminum Unibody MacBook (MacBookAir 2,1, MacBook 5,1)
- Early-2009 or newer Mac Mini or white MacBook (Macmini 3,1, MacBook 5,2)
- Early-2008 or newer Xserve (Xserve 2,1)
また当然ながらmacOS High Sierraのインストーラーファイルも必要です。記事執筆時、ベータ版をダウンロードするには有料の開発者アカウントが必要となっています。
USBメディアは8GB以上の容量が必要です。
macOS High Sierra Patcher Toolの使用方法
MacRumorsのフォーラムに掲載されている、ツールの作者dosdude1氏のコメントに含まれているダウンロードリンクからツールをダウンロードします。
以降はmacOS Sierra Patcher Toolの公式サイトに掲載されている手順とほぼ同じです。
USBメモリのフォーマット
ディスクユーティリティを使用してUSBメモリをフォーマットします。「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を選びます。
macOS High Sierra Patcher実行
macOS High Sierra Patcherを起動します。
左のアイコンをクリックして「Install macOS 10.13 Beta.app」を選びます。次にリストボックスでUSBメディアのボリュームを選択します。最後に「Start Operation」ボタンをクリックするとインストール用のUSBメディアの作成が始まります。
「Complete」と表示されれば完成です。
USBメディアを利用してインストール
作成したUSBメディアを、macOS High SierraをインストールしたいMacに指してOptionキーを押しながら再起動し、通常の手順通りOSをインストールします。
ここからが重要で、一端OSのインストールが完了した後、再度Optionキーを押しながらUSBメディアから起動し、ユーティリティから「macOS Post Install」を実行します。
▲「Choose your Mac Model」で使用しているMacの機種を選び「Patch」ボタンをクリックします。Macのモデルは基本的に「Detected Model」に表示されたものを指定すれば良いでしょう。
その後再起動するとサポートされていないMacでmacOS High Sierraが起動します!
まとめ
macOS High Sierra Patcher ToolはサポートされていないMacで、macOS High Sierraを動作させるための非公式ツールです。macOS High Sierra自体がベータ版で、ツールもまだ開発中のようですが、MacRumorsのフォーラムでは動作報告が何件か書き込まれています。
実際手元のMacBook 2008(アルミモデル)にもインストールすることができました。古いMacを持っている方でダメ元でもいいのでmacOS High Sierraをインストールしてみたい方は試してみてはいかがでしょうか。