AppleはWWDC21で、macOSのメジャーバージョンアップ版で「macOS Monterey」を発表しました。
開発者向けのベータ版はすでに公開されており、ベータテスター向けのパブリックベータ版は2021年7月に、正式版は2021年秋に公開される予定です。
今回はこのベータ版のインストーラーを利用し、「macOS Monterey」のインストール用USBメディアを作成する方法を説明します。インストール用USBメディアを作成しておくと、OSをクリーンインストールしたり、リカバリしたりする場合など、さまざまな場面で便利に使用することができます。
macOS Montereyのダウンロード方法
Apple Developer Programに加入している開発者はApple Developer Centerから、Apple Beta Software Programに参加しているベータテスターは同Webサイトから(7月以降)、macOS Catalinaベータ版をダウンロードするためツール「macOSDeveloperBetaAccessUtility.dmg」を取得します。
インストール後、システム環境設定で「ソフトウェア・アップデート」を実行します。
▲「今すぐアップグレード」ボタンをクリックするとインストーラーのダウンロードが始まります。なおこのボタンをクリックしてもいきなり自動的にアップグレードされる訳ではありません。インストールの前に確認画面が表示されます。
▲ダウンロードが完了するとインストーラーの画面が起動します。メニューあるいは「Command+Q」をクリックしてインストーラーを終了させます。
インストール用USBメディアの作成
使用するUSBメディアの容量はAppleのドキュメントでは(まだmacOS Montereyの情報は掲載されていませんが)、最低14GBとなっています。今回は余裕を持って16GBのUSBメディアを使用します。
USBメディアをMacに接続して、ボリューム名を確認します。
▲名前は何でも良いのですが、分かりづらい名前の場合エンターキーを押して分かりやすい名前にリネームしておくと良いと思います。
次に、ターミナルを開き以下のコマンドを実行します。ボリューム名の「TOSHIBA」は実際に使用するUSBメディアのボリューム名に変更してください。USBメモリは自動的にフォーマット&消去されるため、ディスクユーティリティを使用した事前の消去は不用です。
sudo /Applications/Install\ macOS\ 12\ Beta.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/TOSHIBA --nointeraction --downloadassets
コマンドが終了するまでしばらく時間がかかります。インストーラーアプリの中に含まれるcreateinstallmediaコマンドを呼び出しており、オプションは以下のような意味を持っています。
- --nointeraction: ドライブを消去する前に確認しない
- --downloadassets: macOS Mojaveで新規追加されたオプション。インストール時に必要なアセットをダウンロードしインストールの高速化に貢献。
ターミナルに「Install media now available at "/Volumes/Install macOS 12 Beta"」と表示されれば作成完了です。
16GBのUSBメディアの場合、空き領域676MB、使用領域14.84GBとなりました。
起動確認
作成したインストールメディアの動作確認を行います。macOS Montereyはおおよそ2015年以降に発売されたMacにインストール可能です。
▲Optionキーを押しながらMacを起動し、USBメディアの起動メニューが表示されれば成功です。新たにインストールする場合やリカバリする場合は、こちらを選択して起動します
まとめ
macOS Montereyベータ版のインストール用USBメディアを作成する方法を説明しました。一般公開に先立ち、早めに動作確認したい方はインストールメディアを準備してみてはいかがでしょうか。