Microsoft Edge Canaryの最新ビルドで、Windows 10環境におけるフォントレンダリングの改善が行われていることがわかりました(Windows Latest)、Windows 10 Version 21H1/20H2/2004などすべてのバージョンのWindows 10で、Microsoft Edgeのフォントレンダリング品質が格段にすることが期待できます。
この改善によってMicrosoft Edgeは、Windows 10に内蔵されているClearType Tuner(フォントのスムージング設定を行い、よりシャープなテキストを表示する機能)に対応する模様。ClearType Tunerは、ユーザーがフォントのスムージングを調整することができる機能で、設定は、Windows 10のほぼすべてのネイテイゥブアプリに適用されます。
新機能によって、Microsoft Edgeは、Windows 10で設定されたフォント設定を尊重し、コントラストとガンマ補正が向上したフォントを表示できるようになります。すなわち、Microsoft Edgeが他のWindows 10アプリなみの鮮明さでフォントを表示できることになります。
現在、ChromiumベースのブラウザはDirectWriteを利用してフォントレンダリングを行っており、テキストレンダリングはWindowsアプリと一致せずシステム設定も尊重されません。従来のEdgeでは、Windows 10のシステムフォント設定がレンダリングに反映されていて、新しいEdgeでもこのアプローチに戻ることになります。
Microsoft Edge Canaryでは、以下の手順によって、「テキストのコントラスを高める」モードを有効にし、新機能を試すことが可能です。
- edge://flagsメニューを開く。
- Enhance text contrastフラグを有効にする。
- ブラウザを再起動する。
実験的なフラグを有効にした後、ClearType Tunerを使用して詳細な設定を行うこともできます。
この機能が安定版に適用される日程はまだ明らかにされていませんが、Edge 92以降で改善されたフォントレンダリング機能が徐々に導入される予定です。
また現在のところ、新機能はEdge専用ですが、MicrosoftはChromiumを修正する予定で、これが実現すれば、Chromeを含めたChromiumベースのブラウザすべてで、改善されたフォントレンダリングが実現することになります。