Microsoftは先日、「Moment 3」と呼ばれるWindows 11 Version 22H2向けの最新の機能アップデートを公開しました。Moment 3にはさまざまな新機能が含まれているほか、パフォーマンスに関する改良も行われています。
Microsoftは公式ブログ「Delivering Delightful Performance for More Than One Billion Users Worldwide」を公開し、過去1年間にWindows 11で行った速度や信頼性の向上、最適化など、パフォーマンスに関連した機能強化のリストを公開しています。
この記事によると、Windows 11で昨年行われた改良のハイライトは以下の通りです。
- タスクバー、通知、クイック設定など、頻繁に使用するシェルインタラクションを15%も改善。
- デスクトップへの移動時間を10%短縮し、スタートアップアプリの影響を50%以上軽減することで、ユーザーをより早く生産性の高い環境に導く。
- 新しいエネルギー勧告とカーボンアウェアWindows Updateにより、PCをより持続可能なものにする。推奨されるエネルギー設定を使用するユーザーのエネルギー消費量が平均6%削減されることが確認。
- Windows 11は、これまでのWindowsの中で最も信頼性の高いバージョンで、最近のアップデートにより信頼性が向上し続けている。
- Microsoft Edgeはこれまで以上に高速に起動し、バックグラウンドタブのメモリを最大83%節約するスリーピングタブなどの機能により、メモリを節約する。
- Windows用の新しいTeamsアプリは、半分のリソースを使用しながら2倍速くなった。
Microsoft、Windows 11のスタートアップアプリの改良によって、システムリソースに与える影響を50%以上軽減することができたと説明しています。スタートアップアプリの起動を適切に制御することで、ユーザーが操作しようとするアプリの応答性と優先順位を確保することができるとともに、競合の減少により、バックグラウンドアプリの起動もより速く終了するとのことです。
またゲームに関する改善も行われていて、高レポートレートのマウスのスタッタリング問題が大幅に減少しています。Windowsの入力スタックは、高レポートレートのマウスの入力がゲームだけでなく、複数のバックグラウンドプロセスにも配信されることで、限界まで追い込まれていました。バックグラウンドのマウスリスナーを絞り込んで統合し、メッセージレートに上限を設けることで、入力要求の処理にかかる時間を短縮することができるようになったそうです。
その他にもさまざまな改善が行われています。
- ログイン後、タスクバーがすぐに利用できるようにするためのタスクバーの改善
- デバイスに高負荷がかかっている場合のタスクビューのパフォーマンス改善
- Windows Notification Serviceのパフォーマンスの向上
- クイック設定と通知センターの起動時間が改善
- エクスプローラーのスレッド数、DLL数、グラフィックデバイス数の削減
- エクスプローラーのCPU使用率を削減
- 通知センターのメモリ使用量を削減
- タッチキーボードのパフォーマンス向上
- マルチユーザーシナリオでのリソース使用量の削減
- 大きな文書での音声アクセスとナレーターの待ち時間の削減
- 音声入力の起動時間の改善
- テーマの変更速度の向上
- ストア経由のオンデマンド機能を活用したディスクサイズの削減
その他にもさまざまな改良が行われており、詳細はこちらで確認可能です。