Microsoftの開発者向け会議BUILD 2016で最も関心を集めた話題の一つに、BashがWindowsで動作可能になる「Bash on Windows」の発表があげられるかもしれません。
4月2日この技術を詳細に説明したMSDNドキュメント「BASH Running in Ubuntu on Windows」が公開されています。
ドキュメントによると、同技術は開発者向けにBash環境を提供するもの。この環境でユーザーは以下のような操作が実行可能になるとされています。
- grep、sed、awkのようなコマンドラインユーティリティの実行
- コマンドを使ったファイルシステムのナビゲート
- コマンドラインユーティリティを呼び出すbashシェルスクリプトの実行
またシステムのアーキテクチャに関しては以下の二つのコンポーネントが関係さいていると説明されています。
- Ubuntu on Windows: Canonicalが提供するUbuntuのユーザーモードバイナリ
- Windows Subsistem for Linux(WSL): Linux互換のKernelインターフェイスを提供しUbuntuを動作させるためのインフラ。Linux syscallをNT kernelの対応するsyscallに変換する処理を担当するコンポーネントを含む。このサブシステムはMicrosoftが開発しLinuxコードは含まれない。
さらにFAQでファイルシステムのマウント方法や制限などさらなる詳細が説明されています。
残念ながら実行可能なのはコマンドラインユーティリティに限定されていて、GUIアプリ(Gnome, KDEなど)は実行できない模様。
WinBetaによると、Bash on WindowsはWindows Insider向けに今後2週間ほどで提供開始となる予定のようです。開発者の長年がかなう日が近づいてきました。