Microsoftは4月25日(現地時間)、IBMと協力し「MS-DOS 4.00」のソースコードをMITライセンスのもとGitHubで公開しました(Microsoft Open Source Blog)。
MS-DOS 4.00にはIBMと協力して開発したコードが含まれており、マルチタスクDOSと呼ばれるDOSのブランチの開発が進められたものの広くリリースされることはなかった事など、やや複雑な事情が隠されています。
公開のきっかけとなったのは、イギリスの研究者Connor "Starfrost" Hyde氏です。同氏は、MS-DOS 4やMT-DOS(Multitasking DOS)、OS/2の関係を文書化することに取り組んでいて、元Microsoftの最高技術責任者であるRay Ozzie氏のフロッピーディスクにDOS 4.0のベータバイナリが含まれていることを発見します。
同氏は、Microsoft Open Source Programs Office(OSPO)に問いあわせ、結局MT-DOSのソースコードは見つからなかったものの、MS-DOS 4.0のソースコードやドキュメント、ディスクイメージなどが発見されたとのこと。これが今回のオープンソース化につながります。
DOS 4.0にはMicrosoft版とIBM版が存在しますが、機能が増えた反面多くのバグが存在し、日本のPC-98シリーズのように4.0を採用しないこともあったようです。日本人にとってはあまり馴染みのないバージョンといえそうです。