OpenSSL開発チームは4月9日(現地時間)、「OpenSSL 3.3.0」をリリースしました。OpenSSLはSSL/TSL機能を実装したオープンソースのライブラリで、現在、最新版のソースコードを公式サイトからダウンロードすることができます。
OpenSSL 3.3では、Googleによって開発され、IETFによって採用された汎用トランスポート層ネットワークプロトコル「QUIC」に関して多数の改良が行われています。
前バージョンのOpenSSL 3.2ではQUICクライアントのサポートに重点がおかれていましたが、OpenSSL 3.3ではQUICサーバー側の機能の実装が進められています。OpenSSLのQUICサポートに関しては公式ドキュメントで確認可能です。
主な変更点は以下の通りです。
- QUIC接続をトレースするためのqlogcのサポートが追加。
- QUIC接続に関する多数のAPIの追加や、マルチストリームQUICサーバーのサポート。
- Microsoft Azure Cobalt 100用のAES-GCM unroll8最適化。
- AES-CTRをARM Neoverse V1およびV2プロセッサ用に最適化。
- Apple Silicon M3向けのAESとSHA3の最適化。
- LoongArch64におけるMD5のアセンブリ実装。
新バージョンの詳細はリリースノートで確認可能です。