
現在、DRAM市場では前例のないレベルの供給不足が続いており、DDR4/DDR5の契約価格は四半期ごとに三桁%の上昇を記録してます。DRAM価格の上昇はメーカーが吸収できるレベルを超えており、コストをそのまま消費者に転嫁せざるを得ない状況となっています。
こうした中、HP、Dell、Acer、ASUS といった大手PCメーカーが、中国のDRAMメーカーCXMT(長鑫存儲)のDDR5モジュールを検証し始めたと報じられました(Nikkei Asian Review)。
これまで中国製DRAMは、OEM向けの正式な検証が進んでいないことが採用の壁になっていました。しかしここにきてDRAMを取り巻く状況は一変しています。ビッグ3(Samsung、SK hynix、Micron)はAI需要にリソースを集中し、PC向けDRAMの供給がさらに逼迫しています。OEMは新たな調達先を求めざるを得ないため、CXMTが現実的な代替候補として急浮上しているわけです。
CXMT側にも追い風だが…
CXMTは中国国内で存在感を高めており、DRAMの世界的な供給不足の局面では特に注目される存在です。さらに同社はIPO(新規株式公開)を控えているとされ、大手OEMとの契約は企業価値を押し上げる大きな材料になります。
ただし、OEMによる正式な検証プロセスの完了時期は不透明で、韓国勢より安い価格で長期契約(LTA)を結ぶのか、価格よりも大量供給を優先するのかなど、不透明な部分も残っています。
採用が進むかどうかは 交渉力と市場の需給バランスに左右されることになりそうです。
2026年はメモリ調達の地殻変動が起きる年に?
今回の報道は、これまで“選択肢に入らなかった中国製DRAMが、世界的な供給不足を背景にメインストリームへ食い込む可能性を示しています。PCメーカーがどこまで本格採用に踏み切るのか、そして価格・品質・供給のバランスがどう変化するのか、2026年のDRAM市場は、大きな転換点を迎えそうです。
[via Wccftech]
