複数のコンピュターを管理しなければならい場合に、それらにどのような名前をつければ良いのか迷った経験がある方は多いかもしれません。一貫性があり、分かりやすい名前をつけていくのはそれなりに大変な作業となるからです。
そのような場合に役立つ文書「RFC 1178: Choosing a Name for Your Computer」が存在為ます。
1990年に作成された文書ですが、コンピューターの名前の善し悪しを決めるガイドラインとして、今でも参考にすることができます。この文書では以下のようなガイドラインを提唱しています。
使ってはならない名前のガイドライン:
- すでに一般的に使われている他の用語を使いすぎないこと。 現在の文脈で強い意味合いを持つ単語を使うと、混乱を招く。例えば"up"のような名前。「upがダウンした」と意味不明な会話になる。
- そのマシン独自のプロジェクトにちなんだ名前を選んではいけない。店で使われるから"shop"のような名前にすると、コンピューターが追加された際に、"shop1"、"shop2"のような名前を使うようになり破綻する。
- 自分の名前は使うな。自分の名前を使うのは混乱のもと。
- 長い名前は使わないこと。経験上、8文字より長い名前はだめ。
- 代替スペルは避ける。"czek"という名前を付けたら、"check"だと思われ続けていた。
- ドメイン名は避ける。技術的な理由からドメイン名は避けるべき。絶対的でないホスト名の名前解決が問題となる。
- 反感を買うような、あるいは恥ずかしくなるような名前は使わないこと。 "moron(マヌケ)"や "twit(おバカ)"といった単語を使うと他の人にマシンを見せるときに問題になる。
- 名前の頭に数字を使わないこと。多くのプログラムは、名前だけでなく数値のインターネット・アドレスも受け付けるが、プログラムによっては10進数で始まる文字列に騙されることもある。
- 名前に英数字以外の文字を使わないこと。コンピュータによっては名前に句読点や制御文字が使えないかもしれない。
- ケースの保全は期待しない方がいい。大文字も小文字も、多くのインターネット・ソフトウェアには同じように見える。
おすすめの名前のガイドライン:
- めったに使わない単語や名前を使う。"typical"や"up"はコンピューター用語ではないが議論の中ででくる可能性が高すぎる。その代わりに"lurch"や "squire"のような単語を使おう。
- テーマ名を使う。マシンのグループに共通の名前を付ける。色とか神話の地名、神話の人物、元素、花の名前など。
- 本物の単語を使う。ランダム文字列は覚えにくいので不適切。
- 他人のホスト名を再利用することを心配する必要はない。"sri-nic "や "uunet "のような非常によく知られたホスト名は避けるべきだが、合理的な名前ならばその名前が他で使われていることを心配する必要はない。
- 例外の余地は常にある。醜い名前といえど後で名前を変更するのは大変な手間がかかる場合がある。
現在はコンピューターも安価になり、一人で複数台のPCやMacを管理しているという方は多いと思います。良い名前を使いたい思っている方は、RFC 1178に一度目を通してみる事をおすすめします。
Hacker Newsでもコンピューターの名前の付け方に関する議論が行われていて、ロード・オブ・ザリングに関連した名前や、スターウォーズの惑星の名前、太陽系の惑星の名前、川の名前などさまざまな命名方法が提案されています。こちらもご参考までに(個人的には色シリーズを採用しています)。