macOSの操作を自動化するためのプログラミング言語としてはAppleScriptが有名ですが、書式が独特で、他のプログラミング言語に馴染んだ開発者にとっても親しみ安いものではないという問題があります。
本日紹介する「Scriptarian」はこの問題を解決する10ドルの有料ソフト。AppleScriptのかわりにSwiftを使ってmacOSの自動化処理を記述することができるツールです。
Scriptarianはインストール時に、インストールされている全てのAppleScriptをサポートしたアプリを分析し、それらに対するSwiftインターフェイスを生成します。ScriptarianからはSwift言語を使って、これらAppleScriptのインターフェイスを分かりやすく呼び出すことができるほか、Swiftプログラミング言語の標準ライブラリや、独自のScriptingKitと呼ばれるフレームワークを使って処理を記述することができるのです。
例えばiTunesライブラリの総容量を計算するプログラムは以下となります。
let tunes = iTunes.Application()
var totalSize = Int64()
for track in tunes.tracks {
totalSize += track.size ?? 0
}
print("Total size: \(totalSize / 1024 / 1024) MB")
エディタ部はコード補完機能をサポートし、インラインエラー表示やデバッガもサポートしています。
またスクリプトをネイティブな実行ファイルにコンパイルしてエクスポートする機能も搭載されています。エクスポートした実行ファイルはターミナルやAutomator Workflow、AlfredやFastScriptsといったサードパーティアプリと組み合わせて実行することが可能です。
現在試用版は提供されておらず、試してみるには10ドル払ってgumroadからアプリを購入するしかないようですが、Redditでも興味深いアプリとして話題となっています。macOSの自動化に興味のある方ならば試してみる価値はあるかもしれません。