Intelは第11世代コアプロセッサー「Alder Lake」でx86ハイブリッド・アーキテクチャーへと移行しました。それだけでなくノースブリッジを含むプロセッサの「アンコア」部分にも変更を加えており、この変更が様々なレイテンシーの問題やパフォーマンスの低下を引き起こしているとYouTuberのTech YES City(TYC)が指摘しています(Neowin)。
TYCは業界関係者の話を引用し、この問題はIntelの第12世代および第13世代チップでCPUから移動されたアンコア(システムエージェント)の「I/Oドライバ」が原因だと説明しています。
TYCはレイテンシ・テストを実施し、問題がWindows 11にも影響しているものの、Windows 10で特に顕著であることを示しています。Windows 11でMicrosoftはIntelと協力し、ハイブリッド・プロセッサー向けにThread Directorを最適化するための作業を行っており、その成果が現れているのかもしれません。
TYCは次のように説明しています。
I always thought Intel's CPUs were snappy, in fact that were the snappiest of snappiest, even vs Ryzen, where AMD have improved a lot over the years with their latency. However with the advent of 12th gen Alder lake and 13th Gen i9-12900k and 13900K CPUs respectively, Intel took something AWAY, and that was they moved the I/O driver directly off the CPU (that's what I was told from multiple sources), and this was the exact reason why latency issues have been occurring on these CPUs for windows users
実際、AMDがレイテンシで何年もかけて大きく改善したRyzenと比較しても、IntelのCPUは最もキビキビしていた。しかし、第12世代Alder lakeと第13世代i9-12900kと13900KのCPUの出現で、インテルは何かを取り去った。それは、I/OドライバをCPUから直接移動させたことであり)これは私が複数の情報源から聞いた話だ)、これがWindowsユーザーにとってこれらのCPUでレイテンシの問題が発生した正確な理由だった。
TYCは第10世代Core i9-10850K(Comet Lake-S)とRaptor Lake-S i9-13900K(第13世代)を使用し、さまざまな方法でレイテンシを比較するテストを行っています。例えばMP4ファイルをドラッグ&ドロップしたり、Adobe Premiere ProでMP3ファイルを開いたりするテストで、新しいRaptor Lake CPUのスコアが低いという結果がでています。
またAnandTech(1、2)もIntel 13900KのCore To Coreレイテンシは10900Kと大きく異なり、10900Kは5.6ナノ秒から23.8ナノ秒なのに対し、13900Kは4.0ナノ秒から53.9ナノ秒で、Eコア間のレイテンシは特にひどいと指摘しています。
今回のテストの結果が正当なものならば、Intelの最新CPUにアップグレードしても、少なくとも応答性に関してはその恩恵を感じることができないことになります。