始まりがあれば終わりもあると分かっていても突然の終了には驚かされます。Panic Inc.はiPad用のダッシュボードアプリ「Status Board」の開発を打ち切ることを28日、同社公式ブログで発表しました(Panic Blog、MacRumors、9to5Mac)。
Status Board - データを美しく。ダッシュボード・見える化 -
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
PanicのiPad用ダッシュボードアプリ。
Status Boardは基本無料で利用可能なiPad用アプリで、無料版では世界時計や天気、カレンダー、メール、Twitter、RSSフィードといった各種情報をまとめて表示する、いわゆるダッシュボード機能を提供するアプリです。1,200円のアプリ内課金を実行すると、独自に作成したウィジェットも利用できるなど拡張性の高さも売りでした。
開発終了の理由としてはStatus Boardの売上が今後も期待できないことがあげられています。
Status Boardはコンシューマとプロユーザの間の間を狙って開発されたものの、実際のユーザーがほぼプロユーザに偏っていたこと、またProはさらに多くの機能を要求してくるものの、開発のための十分なリソースが確保できないこと、プロユーザでも、10ドルのアプリのために3,000ドルのディスプレイの予算を確保するという見込みが間違っていたこと、などが失敗の要因として分析されています。
Status Boardは今後ストアから引き上げられる予定ですが、現在iOS 10に対応した最後のバージョンが公開されていて、多くの機能は引き続き使用しつづけることができます。ただしDropbox APIの変更によってDropbox関連機能が、天気サービスの有料化によって天気関連機能が使えなくなると予想されています。また本日より30日以内に拡張機能を購入したユーザーに対しては返金も受け付けるようです。
アプリのオープンソース化を希望するコメントも集まっていますが、フレームワークを同社の他のアプリと共有しているため難しい模様です。