Apple Watchは便利なデバイスですが、Apple Watch単体でテキストメッセージを打ち込むことはできません。理由は簡単で、ディスプレイサイズがソフトウェアキーボードを表示するには小さすぎるからです。
しかしこのような従来の常識は、上の画像のような「極小ソフトウェアキーボード」が実用化されれば覆ることになるかもしれません。
スペインのバレンシア・ポリテクニク大学およびドイツのシュトゥットガルト大学の研究者らが、極小キーボードの開発に成功し、使い勝手も十分実用的、と主張しているからです(Phys.org、Geek.com)。
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ズーム機能とエラー訂正
研究者らが最初に開発したプロトタイプは「Callout」と呼ばれるもの。ユーザーがソフトウェアキーをタップされた際に表示される「ふきだし」を利用して文字の入力を行います。文字をタップした後、指を吹き出し部分にスライドすることで、正確な文字入力が可能となるのです。のちに「ZShift」と呼ばれる拡大機能を改良したバージョンも開発されました。
同キーボードは16mmと32mmの2つのキーボードサイズでテストされ、強力なエラー訂正機能を実装することでユーザーの文字入力の負担を軽減する工夫も行われています。
一見とても実用性はない発想のように思えますが(?)、吹き出し表示による拡大操作は、iPhoneユーザーならば、カーソル移動のために誰もが使ったことがある操作だと思います。Apple Watchに極小ソフトウェアキーボードが導入されても意外と違和感なく使いこなせるかも?と思わせる研究ですね。