最近スマートフォンメーカーは、ディスプレイの大型化を進め、筐体に占めるディスプレイの割合をいかに高めるかに苦心しています。
画面上部に「ノッチ」と呼ばれる切り抜き部を作り、そこにセンサーやカメラを格納する方法や、カメラを筐体下部に設置する方法など、さまざまな方法が考案されているなか、中国のスマートフォンメーカーVivoが作成したコンセプトスマートフォン「Apex」は、写真のように筐体の内部からカメラが飛び出す仕組みを採用し注目を集めています(The Verge)。
Apexでは「Half-Screen In-Display Fingerprint Scanning Technology」と呼ばれる技術を利用し、画面の特定の領域を利用した指紋認証が可能となっています。世界初の画面指紋認証スマホ「X20 Plus UD」と同様にOLEDディスプレイが必要で、スキャン時に指の表面が照らされている必要があるとのことですが、ホームボタンのようなスキャナを筐体設置する必要がなくなります。
もう一つの(そして最大の)特徴は8MBのフロントカメラが筐体の内部に格納されていて、使用時に飛び出してくることです。準備に0.8秒ほど時間がかかるそうですが、The Vergeのレポートによると意外としっかりした作りになっているとのことです。不要な場合はフロントカメラを隠しておくことで貴重な筐体前面の領域を有効活用できることになります。
なおバルセロナで開催中のMobile World Congressでは、他にも以下のようなフロントカメラのスマートフォンが展示されているとのこと。
Apexはあくまでもコンセプトスマートフォンとされていて、このままの形で一般販売されることはないようですが、興味深いアイデアです。