Microsoftは2021年、Windows 10の後継バージョンとしてWindows 11をリリースしました。
Windows 11は多数の新機能が追加されたデスクトップOSで、MicrosoftはWindows 10からの乗り換えを推奨していますが、本当に効率良くアプリやゲームを実行することができるのでしょうか。
今回Neowinは、クリーンインストールしたWindows 10 22H2と Windows 11 23H2環境でさまざまなベンチマークを実施し、どちらが優れたパフォーマンスを発揮しているのかを詳細に比較しています。
テストでは第14世代のIntel Core i9プロセッサを搭載した以下のようなマシンが使われています。
- Intel Core i9-14900K
- ASUS ROG STRIX Z790-H GAMING WIFI (BIOS v1402)
- ASUS ROG STRIX 850W Gold
- Thermalright Peerless Assassin 120 SE ARGB CPU Air Cooler
- Carbonaut thermal grizzly 0.2mm
- 2x 16GB Corsair Dominator Platinum RGB DDR5 6000MT/s in XMP
- Sabrent 1TB Rocket 4 Plus-G (PCIe 4.0)
- MSI GeForce RTX 4070 Ti Ventus 3X
- Samsung Odyssey G9 Neo at 5120 x 1440 @ 240Hz on DisplayPort
Windows 10 Proをクリーンインストールし10月の月例アップデートを適用した環境(Build 19045.3570)と、Windows 11 Proをクリーンインストールし11月の月例アップデートを適用した環境(Build 22631.2715)を準備し、どちらのシステムでもASUS Armoury Crateによるドライバーと、GeForce RTX 4070 Ti用のNvidiaドライバ545.92がインストールされています。テストは室温19度から20度の範囲で行われました。
ベンチマークはGPUをテストするものとCPUをテストするものに大別されています。
GPU機能を測定した3DMark Timespyでは、Windows 11の方がGPUスコアが高いにもかかわらず、合計スコアはWindows 10の方が高いという結果がでています。実際、Time Spy CPUベンチマークでは、Windows 10がWindows 11に1,316ポイント差をつけており(3回実行した後のベストスコア)これは5.83%の差に相当します。
他にも3D Mark Fire Strike Extremeや、シャドウ オブ ザ トゥームレイダーの内蔵ベンチマーク、Cinebench 2024など、さまざまなベンチマークツールを使ってテストが実施されています。
ベンチマークの結果から、GPUテストではWindows 11が僅かに上回り、CPUテストではWindows 10が優位にある傾向はあるものの、全体的に両者の性能は拮抗していて、Windows 11で大幅な性能向上が行われているとはいいがたいと結論づけられています。
アップグレードによる性能向上は期待できないとしても、Windows 11がWindows 10に明確に劣っているわけでもないため、乗り換えによってPCが急激に遅くなる心配はしなくてもよあそうです。