Parallelsは先週、M1チップ搭載のMacに対応した「Parallels Desktop for Mac with Apple M1 chip (Apple Silicon)」のテクニカルプレビュー版を公開しました。
ARM版Windows 10の動作が期待されているなか、MacRumorsが実際にM1 MacにParallelsをインストールし、Windows Insider Programプログラムで提供されているARM版Windows 10を動作させる様子を撮影した動画を公開しています。
記事によると、最初にParallelsの仮想マシンとしてWindows 10をインストールした際、最初はうまく動いていたものの、1時間ほどたってからWindowsを動かそうとするとエラーが発生したとのこと。Windowsは常にフリーズし、パフォーマンスは最悪だったそうですが、MacRumorsのフォーラムの力を借りて動作を安定させることが可能になった模様です。
8GB RAM搭載のM1 MacBook ProのmacOS Big SurにおけるGeekbenchのシングルコアスコアは1719、マルチコアスコアは7384だったのに対し、2コア設定で動作させた仮想Windows 10のシングルコアスコアは1491、マルチコアスコア2753という結果がでています。Surface Pro Xと比較すると、マルチコアスコアはほぼ同じで、シングルコアスコアは上回っています。
4コア設定にすると、シングルコアスコア1518、マルチコアスコア5013とマルチコアスコアが大幅に向上したものの、8コア設定にしても、シングルコアスコア1524、8マルチコアスコア5958とスコアはほとんどかわっていません。
4コア設定ではパフォーマンス上の問題が発生することがあるため、2コア設定がベストとされています。
プリインストールアプリはうまく動かないものが多いそうですが、Geekbenchを初めとしたサードパーティ製アプリや、EdgeやOffice、Spotify、Notionなどのアプリはきちんと動き、Civilization IV、Skyrimといったゲームをプレイすることもできたそうです。
現在M1 MacでARM版のWindowsを使用するには、ParallelsとARM版Windows 10のプレビュー版が必要で、MicrosoftがARM版Windows 10のライセンスを一般ユーザーに販売する予定があるのかどうかは不明です。