Microsoftが先日公開した、Windows 10用の更新プログラムKB4598299(2004/20H2)と、KB4598301(1909)をインストールしたユーザーが、アプリがクラッシュしたりブルースクリーンが発生したりするという不具合を報告していることがわかりました(Windows Latest)。
問題の更新プログラムは1月末から2月初頭にかけて公開され、.NET Framework 3.5と4.8の不具合を修正するものとなっています。具体的な修正内容は以下の通りです。
- Fixes an issue with scrolling when DPI scaling is not 100% and the user is scrolling at the end of TreeView.
- Fixes an issue where ASP.Net apps fail during precompilation.
- Includes reliability improvements for automatic Native Image generation task.
.NET Frameworkのアップデートは開発者を対象としたもので、Windows Updateで更新をチェックするとインストールされるオプション扱いの更新プログラムとなっています。ただし更新プログラムをインストールしてしまったユーザーが多数存在し、具体的な症状がMicrosoftフォーラムやRedditに投稿されています。
不具合はWindows Presentation Foundation(WPF)に影響を与えているようで、Visual Studioの他にもWPFを使用しているプログラムでクラッシュが発生している模様です。あるユーザーは、KB4598299適用後、Visual Studio 2019が使用できなくなったと報告しています。
In Visual Studio 2019, I performed the traditional window drag to relocate the Properties Window to be docked with the Solutions window [and] Visual Studio crashed. Uninstalling KB4598299 on both computers fixed the problem
Visual Studio 2019で、ドラッグしてプロパティウィンドウを再配置し、ソリューションウィンドウとドッキングするとVisual Studioがクラッシュしました。両方のコンピュータでKB4598299をアンインストールすると問題は解決しました。
フォーラムでMicrosoftは問題がKB4598301にある事を認め、修正プログラムのリリースに向けて作業を進めているとコメントしています。Microsoftは、.NET Frameworkの修正に加え、Visual Studioの更新にも取り組んでおり、短時間でバグに対処する計画です。
現在この問題に対する有効な対策は存在しませんが、KB4598299またはKB4598301をアンインストールすることで問題を回避できる可能性はあります。