価格高騰!Windows 11のElectron/WebコンポーネントアプリがRAMを食いつぶす

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現在、AIデータセンター需要の急増や、それに伴う、DDR5メモリを供給するメーカーの戦略転換(Micronのコンシューマー向け撤退など)により、一般ユーザー向けのRAMの価格が高騰しています。

一般ユーザーがRAMを入手しづらい状況になりつつあるなか、Windows 11はそもそも高いRAM要件が批判されていましたが、2025年現在、さらにその状況が深刻化していることがわかりました(Windows Latest)。

Windows 11では現在、ElectronやWebView2ベースのアプリが増加し、ネイティブアプリが減少する傾向にあります。これにより個々のアプリのメモリ消費量が増え、システム全体のメモリが不足する傾向が強くなっているのです。

例えば、Discordアプリは通常1GB前後のRAM消費量ですが、場合によっては4GB程度まで膨張することがあり、これはElectronによる実装が原因だと指摘されています。WhatsAppも旧UWP版は100〜250MB程度のRAM消費量で軽快だったのに対し、新しいWebView2版は1.2GBを超え、CPU負荷も増加しています。TeamsもElectronからWebView2へ移行したものの、依然として1GB前後のRAMを消費してます。

これらのアプリを動かすことで、ブラウザエンジンが複数動作することになり、JavaScriptランタイム、GPUレンダラー、サンドボックスなどが並列で稼働することになります。メモリを保持し続けるJSフレームワークや、解放されない参照が蓄積していくことでメモリリークも発生し、RAMが枯渇するのです。

目次

なぜElectron/Webコンポーネントアプリが増えるのか?

Electron/Webコンポーネントアプリが増える理由としては、開発コスト削減があげられます。JavaScriptベースならWindows/macOS/Linuxアプリを同時に開発することができ、人材確保も容易だからです。

またWindowsユーザーは「動けばいい」と受け入れがちで、結果として企業がネイティブアプリ開発に投資しないという事情があるとも指摘されています。Appleユーザーは低品質アプリに厳しく、macOSではネイティブアプリの比率が高いのです。

今後の展望

今後もAI需要が優先されるため、一般ユーザー向けのRAMの供給は改善しにくく、価格上昇は続くと見込まれています。

最近はWebコンポーネントを利用した「富豪的」アプリがもてはやされる傾向にありましたが、RAMが入手しづらくなることで、ネイティブアプリが見直される時代になるのかもしれません。Microsoftに対しても、WinUIをはじめとしたネイティブ開発環境を強化し、模範を示すことが求められています。

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