Microsoftが先日公開したWindows 11 Version 22H2用の月例更新プログラムKB5031354で、インストールの失敗、ファイルエクスプローラーやゲームのクラッシュなど、重大な問題が複数報告されている事がわかりました(Windows Latest)。
まず、Fedback HubやRedditへの投稿によると、KB5031354は以下のエラーメッセージとともにインストールに失敗する事があるようです。
- 0x800f0922
- 0x80070002
- 0x800f0900
以下に示された定番の回避策を実行しても効果がなかったとのこと。
- Windows Updateトラブルシューター
- Windows 11のインストールアシスタント
- Microsoft Updateカタログによる手動インストール
- SFC scannowやその他のシステム整合性チェックを実行する。
現在のところ、Windows Updateを一時停止する以外の回避策はみつかっていません。
またインストールに成功した場合にも以下のような不具合が報告されています。
ファイルエクスプローラーのクラッシュ
ファイルエクスプローラーが起動しなかったり、起動後にすぐにクラッシュするという報告(1、2、3)が寄せられています。スタートメニューのアイコンを右クリックしたり、ファイルエクスプローラーの設定を選択するとクラッシュするケースもあるとのこと。
Adobeの拡張子に関連したレジストリエントリを削除することでクラッシュが修正されたとの報告もあるようですが、すべての場合にはあてはまりません。
手動でコマンドプロンプトを開いてエクスプローラーを起動すると問題が軽減する可能性があり、タスクバーを右クリックして「タスクバーの設定」を選択し、パンくずをたどって他のページに移動することで、「設定」を開くことができるそうです。
AMDプロファイルのリセット
AMDのユーザーからは、KB5031354インストール後再起動のたびにプロファイル設定がリセットされるという報告が行われています。オーバークロックやアンダーボルテージなどの設定を行っているユーザーに影響があり、影響を受けるシステムではWindows Updateの設定画面で「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」トグルをオンにして、Moment 4を有効にしているそうです。
ゲームがクラッシュする
Modern Warfare 2などの人気ゲームでクラッシュしたり、起動後デスクトップに戻るという問題が報告されています。イベントビューアーのログはNvidia GeForceドライバーの問題を報告しているものの、KB5031354のアンインストールで問題が解決したとのこと。
プレイ中のFPS低下も確認されています。
仮想マシンが起動しない
一部のユーザーは、仮想マシンに関する問題を指摘しています。Microsoftのフォーラムの報告によると、ほとんどの仮想マシンが起動しなくなり、セキュアブートを有効にしているVMが有効を受けているとのこと。
セキュアブート機能を持つ仮想マシンにアクセスしようとすると、「Failed to open attachment vhdx Error: ‘Incorrect function. '(7864368)" というエラーが発生することがあるそうです。
KB5031354アンインストールで問題が解決したとのこと。
まとめ
Microsoftはこれらの問題についてまだコメントしておらず、回避策も明らかになっていません。更新プログラムをアンインストールする方法が唯一の回避策となっています。
更新プログラムのアンインストール方法は、以下の記事で説明しています。