【要注意】Windows 11 24H2のアップデートでSSD/HDDが消失するかも?

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2025年8月に配信されたWindows 11 Version 24H2の累積アップデートKB5063878を適用すると、一部の環境で深刻なストレージ障害が発生する可能性があることがわかりました(Neowin)。特に日本のユーザー、ねこるすきー(@Necoru_cat)氏による詳細な検証結果が注目を集めています。

KB5063878ではインストール時に「0x80240069」エラーが発生するという問題が報告されていましたが、これについてMicrosoftはすでに修正済みです。

今回問題となっているストレージ障害は、SSDやHDDがOSから認識されなくなり(SMART情報も取得不可)、再起動で一時的に復旧するものの、根本的な問題は残ったままになるというものです。連続書き込み50GB以上、コントローラー使用率60%以上で高確率で発生し、同様の負荷条件で数分以内に再発するとされています。

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検証手順

ねこるすきー(@Necoru_cat)氏による具体的な検証手順も公開されています。

同氏は21台のドライブで以下のテストを実行しています。

  • 「Cyberpunk 2077」フォルダ(92GB)をコピー。
  • 150本の動画ファイル(合計62GB)を7z形式で圧縮し書き込み。
  • 書き込んだ7zファイルを展開し、再度書き込み。
  • 各ステップ後にPC再起動でキャッシュクリア。

複数のドライブで「NG Lv.1(再起動で復旧可能)」あるいは「NG Lv.2(復旧不可、ドライブ消失)」といった障害が発生していることがわかります。

複合的な不具合か?

今回の問題の原因は、SSDのファームウェアとWindowsのキャッシュ処理の両方に起因する複合的なバグである可能性が高いと推測されています。

特にPhison製DRAMレスSSDや、WD SN770など、ホストメモリバッファ(HMB)に依存する設計のSSDは障害を起こしやすい事で知られています。Neowinによると、WD/SanDiskは2024年10月に修正ファームを出したものの、ユーザーに適切に通知していないため、2025年6月時点でも障害が再発しているとのことです。SSD側に既知の脆弱性があり、ファームウェア更新が不十分という点は否定できません。

また、KB5063878アップデート後、「OSバッファキャッシュ」領域でメモリリークが発生している可能性も指摘されています。特定の条件でSSDやHDDがOSから認識されなくなるのは、Windowsのキャッシュ処理がSSDの限界を超えてしまうことで引き起こされていると考えられています。

ストレージ障害は、KB5063878インストール直後に報告されており、キャッシュ処理の変更や、変更内容に含まれていたDefenderのセキュリティ強化によるのI/O負荷増加が関係している可能性があると考えられています。

対策と推奨

該当する製品を使用している場合、重要データのバックアップを徹底することが推奨されています。場合によっては該当アップデートの適用を一時見送る選択肢も検討する必要があり、Microsoftからの公式対応や修正パッチの動向を注視する必要があります。

Hacker Newsでもこの問題は議論されおり、今のところ「Windowsが壊したのではなく、SSDの設計が脆弱」という意見が多数を締めています。高速書き込みに耐えられない低品質SSDが原因という見方で、「OSが通常のI/Oを行っただけで壊れるなら、それはハードウェアの欠陥」とする声もあります。Phison製DRAMレスSSDやWD SN770のHMB問題に関しては、Linux/ZFSでも同様の問題が報告されており、Windows固有の問題ではない可能性も指摘されています。

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