AMDが最近リリースしたRyzen 9000シリーズデスクトッププロセッサーでは、Windows 11のパフォーマンスが期待したほどではなかったことが話題となりました。
その後、Windows 11 24H2ではRyzenブランチ予測最適化パッチが導入され、Hardware Unboxed(HwU)が、24H2で平均フレームレートが23H2と比較して最大11%向上したことを確認したことから、パフォーマンス低下の原因は、Windows 11にあったのではないかと考えられています。
しかし、全てのシステムでこのようにパフォーマンスが大きく向上するわけではないかもしれません。HwUはさらなるテストを行い、場合によって24H2と23H2のパフォーマンス差が9%に収まってしまう場合があることを実証しています。
HwUは、23H2の中で良いパフォーマンスを示したインストールを 「Good Install」とし、劣ったものを 「Bad Install」としています。「パッチ」とは、マイクロソフトが後に23H2用にバックポートした、ブランチ予測最適化パッチを示しています。
▲Windows 11 24H2 vs Windows 11 23H2 Good Install。前者が9%高速です。
▲Good Install + Patch vs No Patch。前者が7%高速。
▲Windows 11 23H2 Good Install + Patch vs Windows 10 22H2。前者が2%高速。
24H2と23H2のテストでは、大きな差を示した23タイトルに厳選しているのにもかかわらずパフォーマンス差は9%に留まりました。
ベンチマーク結果にばらつきがある原因については、VBS/HVCIのようなWindows 11のセキュリティ機能や、スケジューリング関連の問題がパフォーマンスに影響を与えているのではないかと考えられています。
Windows 11のバージョン毎のパフォーマンスの比較は難しく、ユーザーがWindows 11を完璧にセットアップしていても、更新プログラムや機能アップデートのインストールによって、パフォーマンスが低下する可能性があることを示しています。
[via Neowin]